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シングルマザーから新生児を買い、2時間後に別の女性に転売して差益を得た20代の女が懲役3年を求刑された。転売された新生児はその後、赤ちゃんポストに捨てられたものの、現在は無事でいると把握された。

　11日、韓国法曹界によると、検察はインチョン（仁川）地方裁判所の審理で行われた結審公判で、児童福祉法違反（児童売買）の容疑で裁判にかけられていたA被告（25）に懲役3年を求刑した。

　検察側はこのような求刑の理由について、「被告人は金儲けの手段として子どもを私的に売買し、約200万ウォン（約22万円）の財産上の利益を取得した」とし、「被告人の罪質が不良な点などを考慮した」と説明した。

　一方、A被告側は善処を訴えた。A被告は最終陳述を通じ、「私に分別がなく愚かな行動をしてしまった」とし、「二度とこのような行動を繰り返さず、まともな人間として生きていく」と強調した。

　A被告側の弁護人も、「被告人は子どもを育てることができない父母のもとに生まれた子どもが、捨てられるよりは別の環境で育つほうが良いと判断した」とし、「被告人が若い点、前科がなく初犯である点などを考慮してほしい」と訴えた。

　A被告は2019年8月24日午前9時57分ごろ、シングルマザーのB氏が入院していた病院を訪れ、病院の費用98万ウォン（約10万円）を支払い生後6日のB氏の娘Cちゃんを買った容疑を持たれている。A被告は同日午前11時34分ごろ仁川市のカフェで女性D氏に会い、300万ウォン（約33万円）でCちゃんを売った。98万ウォンで買った新生児を約2時間後に200万ウォンの差益を得て転売したことになる。

　A被告は2019年7月ごろにオンライン上で、「恋人との間に子どもができたが、育てる能力がない」というシングルマザーB氏の書き込みを見てB氏に接近したと調査された。当時、A被告は「夫が無精子症で妊娠できないため、子どもを代わりに育てたい」とうそをついた。

　その後、A被告は養子の受け入れを望んでいた女性D氏に接近した。今回はA被告本人が妊婦のふりをした。A被告は、「子どもを出産した後、養子に出したい」とうそをつき、D氏との売買を成立させた。ただ、D氏は新生児のCちゃんを買った後、本人の子どもとして登録する過程で問題が生じたため、Cちゃんを赤ちゃんポストに捨てた。Cちゃんは現在、別の人物に養子として受け入れられ問題はないと調査された。

　一方、A被告に娘を売った実母のB氏（27）とA被告から子どもを買ったD氏（53）も同様の容疑で在宅起訴され、現在、裁判を受けている。ただ、裁判部は国選弁護人の選任などを理由にB氏らに対しては弁論を終結せず続行することに決定した。