志布志事件などを受けて警察庁は、1日8時間を超す取り調べを原則禁止とし、本部長や署長の事前承認なしにはできない指針を策定した。8時間を超える取り調べは、20~22年の3年間で計215件。南日本新聞が取材した12~14年の441件から半減している。
公職選挙法違反の摘発件数は、事件以降低調に推移する。県警の統計によると、03年の106件から大きく減り、次の県議選や参院選があった07年は25件。以降、09年(29件)と13年(10件)以外は5件未満が続いた。全国的に減少傾向とはいえ、志布志事件直後の捜査2課を知る県警関係者は「本当にやりづらそうだった」と振り返る。
中山さんは「犯罪自体はしっかり取り締まらないといけない。(志布志の)捜査の過ちで、本当に捕まえるべき犯罪が捕まえられていないのでは」と疑問を呈した。
■志布志事件 2003年4月の県議選曽於郡区(当時)で初当選した中山信一さんの選挙運動で4回の買収会合があり現金計191万円が授受されたとして、13人が起訴された(1人は死亡し公訴棄却)。鹿児島地裁は07年、自白した供述調書の信用性を認めず、12人全員に無罪判決を言い渡し確定。無罪住民と遺族ら17人は国と県に国家賠償請求訴訟を起こし、同地裁は15年、捜査・起訴の違法性を認め、計5980万円の支払いを命じ確定した。
公職選挙法違反の摘発件数は、事件以降低調に推移する。県警の統計によると、03年の106件から大きく減り、次の県議選や参院選があった07年は25件。以降、09年(29件)と13年(10件)以外は5件未満が続いた。全国的に減少傾向とはいえ、志布志事件直後の捜査2課を知る県警関係者は「本当にやりづらそうだった」と振り返る。
中山さんは「犯罪自体はしっかり取り締まらないといけない。(志布志の)捜査の過ちで、本当に捕まえるべき犯罪が捕まえられていないのでは」と疑問を呈した。
■志布志事件 2003年4月の県議選曽於郡区(当時)で初当選した中山信一さんの選挙運動で4回の買収会合があり現金計191万円が授受されたとして、13人が起訴された(1人は死亡し公訴棄却)。鹿児島地裁は07年、自白した供述調書の信用性を認めず、12人全員に無罪判決を言い渡し確定。無罪住民と遺族ら17人は国と県に国家賠償請求訴訟を起こし、同地裁は15年、捜査・起訴の違法性を認め、計5980万円の支払いを命じ確定した。