なでしこジャパンに澤をめぐる暗闘
東スポWeb 3月30日(月)16時15分配信
6月のカナダ女子W杯で2連覇を狙うなでしこジャパンの“暗闘”が始まった。なでしこリーグ開幕戦(28日)でINAC神戸のMF澤穂希(36)が健在をアピール。だが、視察に訪れたなでしこジャパンの佐々木則夫監督(56)は澤に関するコメントを拒否し、大きな波紋が広がっている。
試合は澤の活躍でINAC神戸が3—2と浦和に勝利。注目はその後だ。佐々木監督は笑顔を見せながらも「固有名詞(選手名)については『言うな』と言われているので」とだけ話し、帰路に就いた。普段は冗舌な指揮官が突然“貝”になった裏には協会上層部からの厳しい指導があった。
[匿名さん]
「今、W杯メンバーの話をするのはデリケートな時期。特に澤については、トップシークレット級の扱い。合格か落選かというのがスポンサーや壮行試合の券売、さらに女子サッカーの普及という面に影響する。だから協会側がノリさんにクギを刺したんだよ」(なでしこリーグ関係者)
もちろん、佐々木監督とすれば本意ではない。今月上旬のアルガルベカップ(ポルトガル)でメンバー23人の絞り込みをほぼ済ませたとはいえ、女王の復活を見守る立場としては、あえて「澤」の名前を挙げた激励こそが一番有効だと考えているからだ。
一方の澤も納得できる状況ではない。昨年末に痛めた右ヒザの状態を考慮されて代表から外されたとみられているが、直接の説明はなかった。この日も「意識しない。今は自分ができることをやるだけ」と代表に関するコメントを避けた。
澤に近い関係者は「彼女なりの精一杯の抵抗。世代交代ありきじゃなく、平等な目で見てほしい。今日だって浦和の若い選手は澤のチャージで吹っ飛ばされていた。世界で戦える選手が誰なのかということ」と、女王の胸中を代弁した。
[匿名さん]