名古屋を拠点に活動するアイドルグループ「NiNi's」(ニニーズ)が、8月21日に開催される2度目の結成1周年記念ワンマンライブを最後に解散すると発表した。
あまりに早い解散を惜しむ声が上がっているが、それだけなら「よくあること」だ。
だが、驚くことに「プロデューサーのセクハラ」が解散理由だと明かされ、その生々しさに地下アイドル業界に激震が走っている。
今月14日、同グループのTwitter公式アカウントが「大切なお知らせ」と題して解散を発表。
さらに「プロデューサー吉村が遠征中の車内で睡眠中のメンバーに対しわいせつな行為を行い、メンバーが耐えきれず警察に通報しました。その後メンバー全員での話し合いの結果、解散することにしました」と衝撃的な経緯を包み隠さず公表した。
続けて「今もまだ精神不安定な状況ですが、15日の東京遠征、21日ワンマンはやりきりたいと思ってますので、みなさんに来て頂けたら嬉しいです」と記されている。
発表後、被害者であるメンバーたちは各自のTwitterで悔しさを表明した。
広瀬那奈(19)は「今の現状ちゃんと隠さずに伝えて、最後までやりきりたいです」としながらも、活動継続を願うファンに対して「またやってほしいって言葉はほんとに嬉しい。けど誰も信頼できないし、怖くて仕方ないとしか思えなくなってしまったから、この世界にはもういたくない。ごめんね」と謝罪。
柚木唯緒 (19)は「悔しい以外の感情が出てこないです。今は残り少ないライブを大切にして私らしくやりきりたいです」と無念さをにじませ、椎名いと(17)は「応援してくれてたヲタクさん本当にごめんなさい。とても悔しいです。みんなにもっと会いたかった」などと綴っている。
NiNi'sは「Rock系暴走アイドルユニット」と銘打っているが、グループではなくプロデューサーの暴走で解散に至るとは誰も思っていなかっただろう。
この前代未聞の事態にネット上では
「生々しすぎるだろ」
「メンバーが本当に可哀想」
「警察に通報するってよっぽどだろ」
「プロデューサーはAVの見過ぎ」
「ライブが最高に楽しいグループだったのに」
「一度や二度じゃないんだろうな...」などと、セクハラ事件への驚きとグループの解散を惜しむ声が入り混じっている。
その一方、気になるのは「地下はセクハラ多い」「地下の運営ではよくあること」といった意見が散見されることだ。
昨年9月には人気グラドルらが在籍するアイドルグループ「sherbet」のメンバーに対して、プロデューサーがセクハラ行為などの「未成年に対してあってはならない言動」をしたとして3名のメンバーが脱退。
同年1月には"最強地下アイドル"と称されるアイドルグループ「仮面女子」の元メンバーらが、事務所社長に「性接待」を強要されていたなどと週刊誌で告発した(事務所サイドは事実を否定)。
性的な問題だけでなく、今年7月には仙台を拠点にするアイドルユニット『虹の架け橋』のメンバーが運営スタッフから暴力を振るわれるという事件も起きている。
「地下アイドルは運営が小規模であるため、どうしても公私混同が目立ちます。
もちろん真面目にやっているアイドル運営の方が多いのですが、女の子たちが世間知らずであるのをいいことに『業界では当たり前』『アイドルはこういうもの』と言い含めてセクハラやパワハラに及んでいるスタッフは決して少なくない。
未成年メンバーに"夜の接待"をさせて大問題になった関西のグループや、表ざたになっていないもののセクハラが原因でメンバーが大量脱退した東京のグループなどもある。
せっかく地下アイドル文化が盛り上がってきているのに、このままセクハラが横行しているイメージがついてしまえばシーン全体の凋落につながりかねない」(アイドルライター)
精神的に大きなショックを受けているNiNi'sのメンバーたちだが、8月21日に名古屋・大須の「Dt.BLD」で開催される最後のワンマンライブをファンのためにやり切りたいと意気込んでいる。
ファンにとってはプロデューサーに対する怒りが収まらないだろうが、彼女たちの思いを無駄にしないためにもライブに足を運んでほしい。
【日時】2016年08月15日(月)
【提供】メンズサイゾー