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　人口約740万人の香港では、昨年（2020年）11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

　6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例（いずれも当初市中感染例からの変更）、8月5日には建設作業員（感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例）、8月17日に空港ラウンジ職員（感染経路不明、L452R変異株）の市中感染確認があった。

　香港政府の発表によれば、9月15日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は1人とのこと。輸入性（海外からの入境者）のケースで、市中感染確認例に限ると29日連続ゼロを維持した。

　輸入性の患者は9月8日に英国から空路香港国際空港へ到着。香港入境後は政府指定の隔離検疫用ホテルに滞在しており、検疫期間中に受けた検査で陽性となり、感染確認に至ったもの。患者は5月に香港で中国科興控股生物技術（シノバック・バイオテック）製の新型コロナワクチン「CoronaVac」を2回接種済みで、L452R変異株感染であることも判明している。

　翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群（初歩感染確認者）は5人以下という。

　香港における過去14日間（9月1〜14日）累計の新規感染確認は41人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2150人（擬似事案1人含む）。

　香港の9月13日午後8時時点のワクチン接種率は64.7%（1回目の接種完了）、57.3%（2回目の接種完了）となっている。累計接種回数は821万7946回、1日あたり接種回数は2万9797回（7日移動平均値4万1466回）。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割（1回目接種完了）を突破できるとする見通し示している。

香港の町並み（資料）—本紙撮影