産業革命後の地球全体の気温を把握する精度も向上した。上昇幅について今回、11~20年の平均で1.09度と分析した。18年の報告書は06~15年平均で0.87度だった。
1850~2019年の二酸化炭素排出量は累計2390ギガトンに上る。20年以降に400ギガトンを排出すると、気温上昇が1.5度を超えるとみる。年間排出量は30~40ギガトンで増加傾向が続く。このままだと10年ほどで1.5度に達する。
産業革命前は半世紀に1回だった極端な猛暑は上昇が1.5度で9倍、2度で14倍の頻度になる可能性が高い。最大風速59~70メートルの熱帯低気圧の発生率も上がり、農業に被害を及ぼす干ばつも深刻になる恐れが強い。
平均海面水位は直近120年で0.2メートル上がった。ペースは1971年までの年1.3ミリの約3倍になっていると見積もった。気温上昇を1.5度以内に抑えても陸上の氷は数百年間解け続け、2100年までに海面が今より0.28~0.55メートル上がる可能性が高い。
IPCCは気候変動に関する報告書を1990年以来5~7年ごとにまとめている。最新の研究成果を広く踏まえた内容で信頼度が高く、各国・地域が温暖化対策や国際交渉の前提として活用する。第6次となる今回は22年にかけて計4件の報告書を公表する予定だ。
1850~2019年の二酸化炭素排出量は累計2390ギガトンに上る。20年以降に400ギガトンを排出すると、気温上昇が1.5度を超えるとみる。年間排出量は30~40ギガトンで増加傾向が続く。このままだと10年ほどで1.5度に達する。
産業革命前は半世紀に1回だった極端な猛暑は上昇が1.5度で9倍、2度で14倍の頻度になる可能性が高い。最大風速59~70メートルの熱帯低気圧の発生率も上がり、農業に被害を及ぼす干ばつも深刻になる恐れが強い。
平均海面水位は直近120年で0.2メートル上がった。ペースは1971年までの年1.3ミリの約3倍になっていると見積もった。気温上昇を1.5度以内に抑えても陸上の氷は数百年間解け続け、2100年までに海面が今より0.28~0.55メートル上がる可能性が高い。
IPCCは気候変動に関する報告書を1990年以来5~7年ごとにまとめている。最新の研究成果を広く踏まえた内容で信頼度が高く、各国・地域が温暖化対策や国際交渉の前提として活用する。第6次となる今回は22年にかけて計4件の報告書を公表する予定だ。