10/8(金) 8:32配信
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
【ワシントン】米軍の特殊作戦部隊と海兵隊の小部隊が極秘に台湾に派遣され、台湾軍の訓練に当たっていることが、米当局者の話で分かった。中国による台湾侵攻への懸念が高まる中で、台湾の防衛能力を増強する狙いがある。
米当局者らによると、二十数人の特殊作戦部隊と支援部隊が台湾陸軍の小部隊の訓練に当たっている。米海兵隊は台湾の海軍と共同で小型艇を使った訓練を実施している。米軍は少なくとも1年にわたり台湾で作戦を実行しているという。
米特殊作戦部隊の配備は、米国防総省内で台湾の戦闘能力に対する懸念が高まっていることの表れだ。中国はここ何年も軍拡を進めているほか、足元で台湾への軍事圧力を強めている。
米台の当局者は、150機近い中国の軍用機がここ1週間に台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したことに警戒感を強めている。これには戦闘機「殲16(J16)」や戦略爆撃機「轟炸6(H6)」、対潜水艦哨戒機「Y8(運8)」が含まれており、台湾当局によると、その数は過去最多に上る。
中国軍用機は台湾が定める領空には侵入していないものの、連日の防空識別圏侵入は、台湾を自国の一部とみなす中国共産党の立場を改めて印象づける。中国は必要であれば、武力で台湾を支配することも辞さない構えを見せている。米軍幹部は今年、今後6年以内に中国が武力で台湾統一を目指すとの見方を示した。中国がそれより早い段階で台湾侵攻に乗り出す可能性があるとの指摘もある。
台湾の邱国正・国防部長(国防相)は6日、中国が2025年までに最小限の代償で、全面的に台湾を侵攻できる能力を持つとの見解を示した。
ホワイトハウスと米国防総省の当局者は、台湾への米軍配備についてコメントを控えた。現時点で台湾側からのコメントは得られていない。米当局者によると、台湾への米軍配備はローテーション制で行われており、それぞれの米軍部隊が異なる日程で配備されている。
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
【ワシントン】米軍の特殊作戦部隊と海兵隊の小部隊が極秘に台湾に派遣され、台湾軍の訓練に当たっていることが、米当局者の話で分かった。中国による台湾侵攻への懸念が高まる中で、台湾の防衛能力を増強する狙いがある。
米当局者らによると、二十数人の特殊作戦部隊と支援部隊が台湾陸軍の小部隊の訓練に当たっている。米海兵隊は台湾の海軍と共同で小型艇を使った訓練を実施している。米軍は少なくとも1年にわたり台湾で作戦を実行しているという。
米特殊作戦部隊の配備は、米国防総省内で台湾の戦闘能力に対する懸念が高まっていることの表れだ。中国はここ何年も軍拡を進めているほか、足元で台湾への軍事圧力を強めている。
米台の当局者は、150機近い中国の軍用機がここ1週間に台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したことに警戒感を強めている。これには戦闘機「殲16(J16)」や戦略爆撃機「轟炸6(H6)」、対潜水艦哨戒機「Y8(運8)」が含まれており、台湾当局によると、その数は過去最多に上る。
中国軍用機は台湾が定める領空には侵入していないものの、連日の防空識別圏侵入は、台湾を自国の一部とみなす中国共産党の立場を改めて印象づける。中国は必要であれば、武力で台湾を支配することも辞さない構えを見せている。米軍幹部は今年、今後6年以内に中国が武力で台湾統一を目指すとの見方を示した。中国がそれより早い段階で台湾侵攻に乗り出す可能性があるとの指摘もある。
台湾の邱国正・国防部長(国防相)は6日、中国が2025年までに最小限の代償で、全面的に台湾を侵攻できる能力を持つとの見解を示した。
ホワイトハウスと米国防総省の当局者は、台湾への米軍配備についてコメントを控えた。現時点で台湾側からのコメントは得られていない。米当局者によると、台湾への米軍配備はローテーション制で行われており、それぞれの米軍部隊が異なる日程で配備されている。