>>78続き
オイルの性能は弾性流体潤滑の限界点で決まる。
安いオイルは境界潤滑になり易いから反応系極圧剤の中でも安価で反応性の良い塩化パラフィンで誤魔化してるものがある。
鏡面を謳ってるオイルや添加剤はまずこれ。
反応系極圧剤は境界潤滑になると金属接触部を削って摩擦係数を下げようとするから結果として鏡面になるだけ。オイル潤滑は金属同士が接触しない流体潤滑が前提だから、積極的にエンジン内部を削って鏡面にする必要があるのか疑問を感じる。
まともなオイルは境界潤滑で作用する添加剤として有機モリブデンや固体潤滑剤を添加する。有機モリブデンはMo自体の反応皮膜を削り、固体潤滑剤は物理的に金属同士を接触させないので鏡面になるようなことはない。
冒頭の弾性流体潤滑の限界点、これはベースオイルの粘度指数であらかた決まる。最近はグループⅢでも合成油表示されてるけど、粘着指数向上剤に頼るところが大きい。オイルの基本性能こだわるならグループⅣ以上(PAO、エスエル)を選択するのがベター。
エスエルの吸湿を指摘する人がいたけどヒンダード型は加水分解しにくいからメーカーに問い合わせてみてはどうでしょう?