日本三大鍾乳洞のひとつとして知られる山口県の「秋芳洞」で、洞窟内の2番目に大きなホールの天井に、未知の空間があることがわかった!
山口大学の学生が参加した今回の調査によって、秋芳洞の総延長距離は10キロを超えたが、今なお未知の空間が残されているという。
山口県の中部に位置する美祢(みね)市に位置する秋芳洞は、石灰岩に雨水や地下水が染み込んでできたカルスト地形にある日本屈指の鍾乳洞で、高さ20メートル、幅8メートルの洞窟に入ると、観光客に公開されているコースと、先へ行くと水没している二つのコースがある。
山口大学の洞穴研究会の卒業生である秋吉台科学博物館の村上崇史専門員や現役学生らが参加して昨年度からスタートした測量調査では、洞内の2番目に大きいホール「須弥山」の天井に未知の空間を発見。
直径10メートルのチューブ状の空間が約300メートルにわたって延びているこの空間は、観光ルートの「黒谷支洞」に匹敵する大きさで、80メートルほどの高低差があるという。
こんな高い位置に空間があるということは、地下の水面が現在よりももっと上にあった数十万年以上前に、巨大な水中洞窟が形成され、これが秋芳洞の原型になったという学説を裏付ける可能性があるとして注目を集めている。
調査隊は今後、新空間の内部調査や地表からアクセスできる新たな洞穴の探索を進めるとともに、洞窟ガイドツアーなどの新しい観光の開発に結びつけていくことを目指していくと話している。
【日時】2017年08月28日(月) 07:00
【提供】ハザードラボ