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　元SMAPの香取慎吾が、16日に生放送された大型音楽特番『ベストヒット歌謡祭2023』（日本テレビ系）に出演。旧ジャニーズ事務所の所属グループと“退所後初共演”となり、放送後に後輩であるKis-My-Ft2のメンバーたちのSNSにも登場した。これをきっかけとして、旧ジャニーズタレントと「辞めジャニ」の間の壁が完全に崩れ去りそうだ。

　番組では、ソロアーティストとして初出演となる香取がトップバッターで登場。ゆずとの“同級生”コラボでオープニングを飾り、終盤にはSEVENTEENとのコラボ楽曲である「BETTING」を披露した。

　番組には関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、なにわ男子も出演しており、香取がジャニーズ事務所（現SMILE-UP.）を退所してから同事務所の所属タレントと同じ番組で共演するのは初。それだけでも芸能的に大きな出来事だったが、さらなるサプライズがあった。放送後、かつてSMAPメンバーから“弟分”的にかわいがられていたKis-My-Ft2の玉森裕太と宮田俊哉のSNSに香取とのツ―ショットが掲載されたのだ。

　玉森は自身のInstagramで、香取の横で満面の笑みを浮かべたツーショットなどを掲載し、「BEST day ever!（人生最高の日）」とコメント。宮田は自身のX（旧Twitter）で「ベストヒット歌謡祭で香取慎吾さんに写真撮って頂きましたー！嬉しさ&緊張のとしやくんでした…」と記し、同じく香取とのツーショットを公開した。玉森と宮田の屈託のない笑顔を見ただけで、いかにKis-My-Ft2のメンバーが香取たちを慕い、共演できる日が来ることを願っていたのかが理解できる。

　さらに、宮田は「約20年前に同じ稽古場でダンスしていた仲間とのお写真！！みんな大人になったなー！今度飲みに行こう！という約束をしてきたー！！エモ過ぎ！！！！」とつづり、ジャニーズJr.（現ジュニア）だった経歴のある日高光啓（SKY-HI）とDa-iCEの岩岡徹とのスリーショットを掲載。こちらも以前ならタブーだった「現役メンバーと辞めジャニ」の絡みであり、岩岡に関してはジャニーズに在籍していたとは一般に公表されていないため、もし3人が同時期にジャニーズJr.として活動していたことがあるのだとすればそれも驚きだ。

　これらの写真は大きな話題になっているが、逆に言えば事務所が変わったというだけで、尊敬する先輩や苦楽を共にした仲間との写真を公開することすらできなかったという、旧ジャニーズのルールがいかに異常だったのかが際立ってくる。

　SMILE-UP.の東山紀之社長は記者会見で「忖度は必要ない」と明言していたが、それを今回の香取との「共演」で証明した格好だ。また、日本テレビは報道番組『news every.』の中で、社内調査の結果として「競合するタレントはキャスティングしないというのが不文律。ジャニーズ事務所が司会の番組でイケメンは出しにくい」といった当時の編成幹部の証言などを紹介し、ジャニーズへの忖度があったことを認めた。これについても、今回の番組で「もうキャスティングで忖度することはない」と一定のアピールができたといえるだろう。

　香取が巨大な「忖度の壁」を打ち破ったことになり、今後は不自然なキャスティングがあれば「また忖度か」と騒がれかねないことから、旧ジャニーズタレントと「辞めジャニ」の共演が増えていくとみられる。この大きな流れによって、夢物語だと思われてた「SMAP再結集」の可能性も見えてくるかもしれない。