北京市大興区の海珀爾水素充填モデルステーションの前で、燃料電池車が列を作り水素充填を待っていた。記者はこのほど、北京大興国際水素エネルギーモデルエリアを取材した。中国新聞網が伝えた。
大興水素エネルギー国際モデルエリアの前身は北京威卡威自動車部品有限公司で、主に自動車部品と装飾部品を生産する一般製造企業だった。生産ラインが遅れており、工場・倉庫が老朽化し、土地の利用率が低く、産業集積効果が低く、社会的利益が乏しいといった問題があり、首都の戦略的位置づけに合致していなかった。大興区は土地回収後に違法建築の取り壊し・立ち退き、トランスフォーメーション・高度化を実施した。最終的に水素エネルギー産業を発展方向に、関連エリアで国際水素エネルギーモデルエリアを構築することにした。
同区経済・情報化局の項延寛(シアン・イエンクワン)副局長は、「モデルエリアの建設は2020年8月に始まった。北京清華工業開発研究院の優位性を利用し、21年11月にモデルエリア北エリアが完成し稼働開始した。敷地面積は6ヘクタール、建築面積は5万4000平方メートル。1日当たり水素充填量が最大の海珀爾水素ステーション、北京・天津・河北地域初の水素エネルギー交流センター、国際水素エネルギーインキュベータが含まれ、複数のリーディングカンパニー、研究機関、協会・連盟が集結した。水素充填モデルステーション、体験ホール、テクノロジーパークを担い手に、産業基金、企業連盟、特定政策、訓練拠点などを支えとする『3+N』水素エネルギー産業エコシステムを構築した」と説明した。
うち海珀爾水素ステーションの敷地面積は約6670平方メートルで、1日最大水素充填能力は4.8トン、800台の燃料電池車の水素使用の需要を満たせる。
モデルエリアはテクノロジーイノベーションと成果実用化をいかに推進するか。項氏は、「モデルエリアは『産学研用(産業・大学・研究機関・ユーザー)』を有機的に結びつけ、累計で28の科学研究機関・大学と提携し、6機関と戦略的協定に調印した。中関村水素エネルギー連盟や、北京市水素標準委員会などの業界をリードする機関を誘致し、国際グリーン水素機関(GH2)と国際協力を実施。院士専門家サービスプラットフォームを作り、優れたイノベーション発展産業環境を積極的に構築している」と述べた。
データによると、同区で現在まで設立されている水素エネルギー企業は228社。国氫科技、億華通、美錦氫能、海徳利森の4大リーディングカンパニーを導きに、氫璞創能、清馳科技、海得利兹などの8つのポテンシャルを持つ企業が集積する「4+8+N」水素エネルギー企業育成体系を形成した。中核技術は水素エネルギー全産業チェーンを網羅。大興水素エネルギー国際モデルエリアは北京・天津・河北地域水素エネルギー産業協同発展の中核的支点になった。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
【日時】2024年11月01日(金) 05:30
【提供】レコードチャイナ