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「10増10減は地方いじめ」細田衆院議長発言、与野党が抗議・苦言
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毎日新聞 2022/4/6 18:47（最終更新 4/6 18:47） 730文字
細田博之衆院議長拡大
細田博之衆院議長
　細田博之衆院議長が1票の格差是正に向けた衆院選挙区「10増10減」案を「地方いじめ」だと批判したことに対し6日、与野党から反発や苦言が相次いだ。

　立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長は6日、自民党の高木毅国対委員長と国会内で会談し、「発言は看過できない」と抗議した。「議院運営委員会で、議長自らが発言の真意を説明する必要がある」とも訴え、議長本人による説明を強く求めた。

　与野党が設置を目指す選挙制度に関する協議会に関して馬淵氏は、自民党側が10増10減案の実施を文書で確約しない限り、「信頼関係は築けず、国会運営も難しくなる」と協議に応じない構えを示した。高木氏は馬淵氏に「党内で相談したい」と返答。その後、記者団に「議長には相当強い思いがあるが、（10増10減案は）立法府で決めたことだ」と語った。

　日本維新の会の藤田文武幹事長は6日の記者会見で、細田氏の発言について「議長という立場上、非常に不適切だ。（選挙制度の）前向きな議論が頓挫してしまうことがあってはならない」と批判。国民民主党の古川元久国対委員長も会見で、「議長は行司役で、行司が土俵に上がって相撲を取ることはあってはならない」と指摘した。

　公明党の石井啓一幹事長も東京都内で記者団に「議長の立場で具体的な選挙制度のあり方について発言するのは、いろいろなところに影響を及ぼす。できるだけ慎重にしていただきたい」と苦言を呈した。

　細田氏は5日夜に出席した自民党議員のパーティーで、議席配分に人口比を反映しやすくする「アダムズ方式」による10増10減案を「心のない政治」などと批判した。2016年の関連法改正で次期衆院選からの導入が決まったアダムズ方式自体を見直すべきだと訴えていた。【宮原健太、李舜】