とある武家の屋敷に「お菊」という娘が奉公に来ていた。
お岩の見た目は美しく、武家の主人はお岩を大層可愛がった。
ある日、奥方様は他の女中たちと共謀して
殿様から頂いた家宝の皿を割り、それをお岩のせいにしてしまった。
怒った主人は、その場でお菊を袈裟斬りにすると
死体を井戸へと捨ててしまえと言い放ったのだ
異変は、それからしばらくして起こった。
女中の一人が様子を見に行くと
皿を丁寧に丁寧に扱いながら、1枚、2枚、と数える声がする。
そして、その数えている人物は
袈裟斬りにされて井戸に捨てられたお菊の姿だった。
「1枚、2枚、3枚…
8枚、9枚…
その武家屋敷は断絶してしまった。
[匿名さん]