今回もまた、警察に相談したことが裏目に出たようだ。恋人の目の前でストーカーに刺殺された千葉県市川市の無職、湯浅栞さん(22)は、9月に計3回、警察にストーカー相談をしていた。
ところが、結末は最悪だ。つきまとっていた交際相手の職業不詳、岡逸人容疑者(23)に路上で刺殺されてしまった。
それも愛娘(3)、婚約者(35)と一緒にいるところを襲われたのだ。
「栞さんは娘の実の父親と別れた直後、といっても彼女がまだ10代の頃ですが、岡と付き合い始めたそうです。
キャバクラなどで働きながら、岡と一緒に暮らしていましたが、9月上旬には同棲も解消して別れています。
半グレだった岡に愛想が尽きたのかもしれません。栞さんは先月から市川市内のアパートで、不動産業の婚約者と娘の3人で暮らし始めたばかりでした。娘は男性を『パパ』と呼んでいたそうです」(捜査事情通)
一方の岡は未練タラタラで、別れた後もしつこく復縁を迫り、9月24日には、市川市内の栞さんの実家に押しかける騒ぎまで起こしている。岡は「復縁がかなわずにやった」などと供述している。
困った栞さんは警察に相談。市川署は口頭で警告したという。
「署員が交番に岡を呼び出し、『このままだとストーカーになるよ』などと諭した。精神的に不安定な状態だったので、心療内科の受診も勧めたそうですが、岡が『二度と行きません』と答えたので、反省していると受け取ったようです」(前出の捜査事情通)
しかし、警察の警告はむしろ、岡を逆上させたのである。
警察に「相談するな」とは言わないが、警察に相談したからといって決して安心できないのである。
一連のストーカー事件の教訓は生かされていない。
【日時】2013年11月29日(金)
【提供】日刊現代