東京電力福島第1原発でタンク設置工事をしていた協力企業の50代男性作業員が落下し、負傷した事故で、東電は20日、この作業員が死亡したと発表した。
2011年3月に発生した同原発事故の後、対応作業中の死亡事故は2件目。
同原発では今年度、作業中の事故による負傷者が相次いでいた。
東電によると、事故は19日午前9時5分ごろ、第1原発3号機西側で雨水をためておくためのタンクの設置工事中に発生。
元請けのゼネコン、安藤ハザマの男性作業員が検査目的で、タンクの天井部に上り、天板の一部を外そうとしたところ、約10メートルの高さからタンク内に転落した。
当時、現場では東電社員1人を含む3人で検査の準備を進めていたという。
作業員は複数箇所を骨折しており、福島県のいわき市立総合磐城共立病院に搬送され、治療を受けていたが、20日午前1時20分すぎに死亡が確認された。
同原発では2014年4〜11月に負傷した作業員が39人に上っており、13年度の負傷者数23人(死者1人を含む)を既に大幅に上回っている。
負傷者続発を問題視した東電は今月15日、元請け企業などと共に安全総決起大会を開いていた。
【日時】2015年01月20日(火) 09:48
【提供】日刊現代