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【詳細】

　過去や未来に移動するタイムトラベルには宇宙人やUFOがかかわっているかもしれない。UFO研究の権威や著名UFO研究家らが、UFOがタイムマシンであるという説を唱えており、また、エイリアンアブダクション（宇宙人による誘拐事件）は宇宙人＝未来人の仕業だとする声も。さらに、予知夢は精神が未来へタイムトラベルした結果だという指摘もある。

【概要】

　SFの“舞台装置”として用いられることの多いタイムトラベルだが、一説によれば現実にタイムトラベル現象が起こっていることを示す痕跡はこれまでにいくつも確認されているという。その中には未来を見通す“予知夢”も含まれるというのだ――。

タイムトラベルにはいくつもの側面がある

　数々の人気のSFやアニメのストーリーの中で効果的なギミックとして登場するタイムトラベルだが、イギリスの超常現象研究の第一人者、ニック・レッドファーン氏によれば、タイムトラベルにはいくつもの側面があるという。

　たとえば18世紀初頭、英スコットランドのネス湖の南岸、エンド湖付近で若いカップルが二輪馬車に乗って道の行き止まりに来た時に不可解にも失踪した。2人は殺害されたか誘拐されたのではないかという噂が流れ、馬も馬車も二度と目撃されることはなかった。

　しかしそれから100年以上が経ち、激しい雷雨の真っ只中に、若い男女が地元の救貧院を訪れて数日宿泊したという。カップルは100年前に流行した種類の服を着ており、非常に混乱し、呆然として困惑していて、自分たちがどこから来たのか全く説明できなかったという。数泊した後に救貧院を出ていったが、その後にカップルを見た者は誰もいなかった。

　この話が世に出ると地元住民の何人かが、1世紀前の出来事や行方不明の若い恋人たちの昔話を思い出して周囲に伝えたのだった。ひょっとするとカップルは18世紀に姿を消し、100年後に数日間だけ姿を現したのだろうか。

　映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマイケル・J・フォックス演じるマーティ・マクフライが運転するデロリアンのような、乗用車タイプのタイムマシーンの実在を示唆する目撃証言もあるようだ。

　1986年に亡くなった高名なUFO研究の権威であるJ・アレン・ハイネック博士は、1975年後半にミネソタ州の高速道路で黒いキャデラックが空中に上がり、文字通り瞬く間に消えていった現象について言及している。

　またUFO専門家のジェニー・ランドルズ氏によれば、1981年の夏にイギリスの路上に停車中の2人の黒服の男が乗る黒いジャガーが偽造されたナンバープレートをつけていたことに気づいた警官が近づいていき、窓をノックしようかという瞬間に忽然と車体が消えたことが記録に残されているという。

予知夢とUFOとタイムトラベル

　物理的な肉体の移動が伴わなくともタイムトラベルと定義できるケースがあるという。それは“予知夢”である。

　イギリス・サウスウェールズの小さな村、アバーファンは事実上の炭鉱の村であったのだが、採掘で生じる大量の砕けた岩を最終的に安全に処理するまでの間、村の周囲に積み上げていたのだった。

　しかし1966年10月21日に降った大雨で崩れた岩山が村を襲い、子供116名、大人28名が命を落とさす大惨事が起こったのである。特に悲惨だったのは授業中の小学校の校舎が岩屑流に丸呑みにされて校舎内にいた大半の生徒と教職員の命が奪われたことであった。

　生徒の1人、10歳の女子児童がこの災害の2日前に夢の中で「何か黒いものに覆われて学校がなくなってしまった」と母親に話していたことがその後の調査でわかったのだ。“予知夢”は精神が未来へタイムトラベルしたのだと定義できるという。

　さらにUFO現象もまたタイムトラベルに関係しているという。

　2017年に亡くなったUFO専門家、故オマー・ファウラー氏は、三角形型UFO（トライアンギュラー）はタイムマシンであるという自説を持っていた。

　1992年9月、ファウラー氏は英イングランド中部のキャノック・チェイスと呼ばれる森林地帯で三角形型UFOに「転送」され、「医療実験室のような場所」で3人の小さな人型の人物に一連の医療実験をされたと主張するアラン・ポール氏という人物の証言を得ている。

　ポール氏によると、実験開始から10分か15分後に頭の中に焦土と化したイギリスの映像が流れたという。あらゆる建物が破壊され、黒焦げの死体がいたるところに転がっていて、明らかに核兵器が使用された光景であり、まるで“ハルマゲドン”だったと説明している。

　カノック・チェイスの森ではポールの他にも同じ経験をした人物が2人おり、ファウラー氏によればボール氏らが見せられたのが未来の核戦争後のイギリスの光景であり、三角形型UFOによって束の間、未来へ連れて行かれたのだという。

　同様の現象はイギリス史上最大のUFO事件である「レンデルシャムの森事件」にも見られるという。

　目撃者でありUFOとの接近遭遇を体験した軍警察官のジム・ペニストン氏は1994年に催眠退行を受け、同事件についての詳しい記憶をよみがえらせたのだ。

　ペニストン氏によれば、宇宙人と目されている存在は実際には遠い未来からの訪問者であり、その未来は非常に暗く、限りなく深刻な問題に直面しているという。環境は汚染され、人類の生殖がきわめて困難になっているというのだ。

　彼らが考え出した解決策の1つが、過去へタイムトラベルとをして、人間の精子、卵子、染色体を確保することであるというのだ。いわゆる“エイリアン・アブダクション”（宇宙人による誘拐事件）で生殖系医療措置を施されたと主張する証言者は少なくないが、彼らは実は宇宙人ではなく未来人であり、過去の人類である我々の生殖機能を活用してなんとか種の存続を図っているというのである。

　このようにタイムトラベルについて定義の幅を広げてみると超常現象についてさまざまな可能性と新たな洞察が得られるようだ。特に予知夢とUFOをタイムトラベルに結びつける視点からは研究の余地がまだふんだんに残されていそうだ。

参考：「Mysterious Universe」ほか