🌎 国際ニュース

現代社会が発展するにつれて、孤独が一般の人々の日常生活や心身の健康に大きな影響を与えるようになっている。世界保健機関（WHO）は最近、「孤独が差し迫った健康上の脅威となっている」と警鐘を鳴らした。そして、孤独が死亡率に与える影響について、「1日15本のタバコを吸う場合に匹敵する」としている。孤独は現在、人々に大きな精神的、身体的悪影響を及ぼしている。

WHOの報告によると、長期にわたって社会的に孤立していると、寿命が15年短くなる可能性さえあるという。米国保健資源事業局（HRSA）の統計によると、孤独な人は睡眠の質が悪く、脳卒中のリスクが32％、心臓病のリスクが29％、精神障害・疾患のリスクが26％高まる。

社会的に孤立していると脳の健康にも悪影響が及び、認知症を発症するリスクが50％高まるだけでなく、アルツハイマー型認知症を患うリスクも高まる。孤独を感じている青少年も成績が下がり、中途退学してしまう可能性さえあるという。

そのため、WHOは「社会的つながりに関する委員会」を発足させ、国際社会が協力して、孤独・孤立の世界的蔓延防止に取り組むことを発表した。WHOのテドロス・アダノム事務局長は、「世界的に割合が高まりつつある社会とのつながりがなく、孤独な状態は、健康や幸福に大きな悪影響を及ぼしている。十分な社会的つながりが不足していると脳卒中や不安症、痴呆症、うつ病、自殺などのリスクが高まる。新しい委員会は、社会的つながりの確立を世界的な公衆衛生の優先課題とするようバックアップし、最も見通しの明るいメンタルヘルスケア対策を世界と共有する」とした。（提供/人民網日本語版・編集/KN）