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コロナで難航する被災地支援　他地域から専門家やボランティア入れず　状況把握も苦労

毎日新聞 / 2020年7月31日 16時14分
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九州豪雨の浸水から復旧が進む熊本県人吉市中心部（右下）。下は球磨川＝2020年7月17日、本社ヘリから津村豊和撮影

　新型コロナウイルスの感染拡大は、豪雨被災地への支援にも影を落としている。感染拡大防止の観点から広域移動や人が集まる場所での支援が難しく、さまざまな災害支援を行ってきた日本財団（本部・東京都）も、思うような活動ができず、対応に苦慮している。

　日本財団災害対策事業チームの樋口裕司さんによると、九州地方を襲った2019年の台風15号、19号でも、被害が広範囲に及び、状況把握に時間がかかった。今年の九州豪雨はコロナのため、ボランティアや専門スキル持った人たちが被災地に容易に入れなかったことから、19年以上に現地の状況把握が困難となったという

　このため、情報発信や支援に一部影響が出たものの、日本財団は「コロナ禍でも現地のニーズに合わせた災害支援」を掲げ、支援を開始。7月の豪雨被災地に対し、非常用トイレ500台の配備や亡くなられた方への弔慰金、NPO・ボランティア活動、福祉団体への支援、床上浸水した保育園や学校への支援を表明するとともに、支援金の寄付を呼びかけた。

　樋口さんは「（日本財団は）災害救助法が適用される山形、長野、岐阜、島根など九州以外の豪雨被災地も支援対象としている」として、財団支援の利用を呼びかけている。