>>62
仮に、8時間労働で得られる平均的な「成果」を社員に求めるとするなら、社員の一定比率は8時間よりも働くはずだし、同じくらいの比率の社員が、8時間よりも短い労働時間で同水準の報酬を得ることが出来て然るべきだろう。本来の効果は、上下対称で総合的な損得は中立的であるべきだ。
しかし、実際の職場の様子を想像するに、経営者側は「8時間労働で得られるはずの成果」を経営側に都合良くレベルアップして社員に伝えるだろう。
結局、この改正の実質的な意味は、管理職未満の社員に対しても「残業代ゼロ」の働き方を可能にすることだ。少なくとも、そのように利用する企業があることは、想像に難くない。仮にこの制度が出来れば、その効果は上下非対称で、経営側にとって有利なものになるだろう。