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「脳の異常」の可能性も
これがネットの世界になると、さらに暴言は酷くなる。
話題の新著「他人を非難してばかりいる人たち」(幻冬舎新書)には、そんな事例が数多く登場する。
ネットで変質的に批判を繰り返すような人は、バカバカしいことをしているのに気づいていない。
他人を批判しても彼らは個人的に利益を得るわけでもないのに、
自分の貴重な時間を削ってまで他人を攻撃しているのだ。
他人の悪口ばかりを言っている人は何か理由でもあるのか?
改めて著者の岩波明氏(昭和大学医学部教授)に聞いた。
「ネット住民たちの悪口は、最初は正論から始まります。そこから“嘲笑”“さげすみ”に発展し、
最後は“罰を与えること”が目的になる。五輪エンブレムの問題でも、
最終的には人格否定や家族攻撃に向かいました。では、なぜ他人を批判するかというと、
端的にはその人が“弱い人”だからです。不満や悪口を言うことで留飲を下げているのです」
攻撃的になっているとすれば、原因は遺伝的、脳の異常、ストレスなどの環境要因も考えられる。
米国の研究では、思春期や青年期に強いストレス(いじめを受けたり、両親との対立など)があると、
他人を思いやれない性格になりやすい。こういう人が職場にいたら
「可哀想な人だ」と思って割り切った関係を続けるしかない。