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大学相撲の強豪、東洋大を卒業し昨年3月のこの春場所で初土俵。だが、大学の相撲部を引退後に腰痛を発症。序ノ口で初めて番付にしこ名が載った、5月の夏場所で1番相撲に勝ったものの、連敗し以降は途中休場。6月下旬に椎間板ヘルニアの手術を都内で受け、名古屋場所以降は全休。一度、番付外に落ち、先場所、再び前相撲を取り、今場所が2度目の序ノ口で臨んだ。
大学時代の実績から、ケガが治れば序ノ口では当然の成績かもしれないが「勝つことは考えずに落ち着いて相撲を取ることを考えていた」という今場所。1場所7番取るのは今場所が初めてだが、最高の成績で締め「思ったより長くて疲れたけど、ホッとしてうれしい」と本音を漏らした。
手術を含め入院は2週間。稽古再開は昨年10月下旬からで、今でも申し合いは出来ず、ぶつかり稽古や基礎運動しか出来ない。それでも師匠の高砂親方(元大関朝潮)に「ケガが治れば幕下ぐらいまでは、すぐに上がれる」の言葉を信じ、焦らずジックリと復帰への道を歩んできた。新潟・佐渡出身で「地元に期待されて入門したのに、あんな幸先で悔しい」と期待に応えたい気持ちは強い。「今は7、8割ぐらい」という回復度合いを高め「自分の体と相談しながら少しずつ」(寺沢)番付を上げていく。