>>448
田中社長は「口当たりは柔らかく甘い水です。
『後切れのよい味わい』なんです」と水質には太鼓判を押す。
1回で1・5トンの水量を年間で150回くらい、トラックで運搬している。
原料米も、長野県産の酒造好適米である「ひとごこち」を使っていて、香り深く、味わいに深みが出る酒になる。
大吟醸などの上位酒には「金紋錦(きんもんにしき)」を用い、より深みを増すよう仕込んでいる。
水尾は4年に売り出した。
だが、良酒として認知されるまで「10年以上かかった」(田中社長)。
水尾という銘柄には奥信濃の地域性が込められている。
田中社長に勧められ、金紋錦で造られた「水尾 特別純米酒」の冷やをグラスに注ぎ、クッとあおってみた。
口当たりが実にまろやかで、まさしく「後切れのよい味わい」である。
販売している水尾はこのほか、純米大吟醸、純米吟醸など7種類に及ぶ。
一番の売れ筋は、ひとごこちを酒米にした「水尾 辛口」といい、値段も1・8リットルで1800円(税別)とお財布に優しい。
「杜氏(とうじ)や蔵人と交流したり、酒米を栽培する田んぼを見学したりする酒蔵ツーリズムを実現させたい」
田中社長は今、日本酒の文化を「当たり前」にする試みをあれこれと考えている。
(松本浩史)
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ふむふむ、田中さん、お世話になっております。