長野県佐久市で7年前、男子中学生が車にはねられ死亡した事故の3度目の裁判で、ひき逃げの罪に問われている被告に対し検察は懲役1年を求刑しました。
2015年3月、佐久市の市道で当時中学3年の和田樹生(みきお)さん(当時15歳)が車にはねられ死亡しました。
車を運転していた御代田町の会社員・池田忠正被告(49)は、和田さんを直ちに救護せずその場を立ち去ったとされ、道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われています。
この事故を巡って池田被告は、過失運転致死の罪で有罪判決を受ける一方、ひき逃げの容疑では長野地検がいったん不起訴処分としました。
和田さんの両親の求めもあり長野地検が再捜査し、時効直前の2022年1月ひき逃げの罪で池田被告を在宅起訴しました。
14日の裁判で検察側は「飲酒運転の発覚を免れるため現場を離れ、被害者を積極的に救護しなかった」などとして懲役1年を求刑しました。
一方、弁護側は無罪を主張したうえで、同じ事件で再び裁判にかけられない「一時不再理」を理由に裁判の打ち切りを求めました。
■亡くなった和田さんの母・真理さん
「(被告が)現場を離脱した時間は2~3分程度と話があったが、その2~3分が被害者にとっては生死を分ける貴重な時間なので、(裁判官には)その時間に重きを置いてほしい」
■亡くなった和田さんの父・善光さん
「求刑自体は一般市民の感覚としたら(懲役1年は)短いと感じた。樹生が少しでも納得できるような報告が出来ればいいと思っています」
判決は11月29日に言い渡されます。
【日時】2022年09月14日 16:20
【ソース】abn長野朝日放送