🚃 鉄道・電車

　事故の概要は次の通りだ。10月7日午後4時頃、山梨県都留市の車両基地に停車中のリニア試験車両の車内で、作業員3人が試験データを取得するために「断路器」と呼ばれるスイッチを切り、作業後に再びスイッチを入れたところ、断路器から発火。火花が作業員の衣服に燃え移り、2人が重傷、1人が軽傷を負い、病院に搬送された。

　この事故に対し、静岡県の川勝平太知事は、10月11日の定例記者会見で「火災事故はリニア新幹線への信頼を揺るがしかねない事態ではないか」と記者から問われ、開口一番「いいご質問だと思います」と応答。「もしこれが走行中であったり、あるいはアルプスの下であったらどうなるのか」として、ＪＲ東海の危機管理体制を批判した。

　川勝知事は、リニア中央新幹線のトンネル工事によって「大井川の流量が減少する」と主張しており、ＪＲ東海と対立している。このコメントは、いわば大井川を巡る対立が火災事故に“延焼”したものであり、中立な評価とはいえない。

　しかし、リニア中央新幹線は全長286kmの9割でトンネルを走行する。さらに、出火した試験車両は、営業用仕様第1世代に位置付けられる「Ｌ0系」車両だから、川勝知事と同じような疑問や不安を抱く人がいても不思議ではない。

　もっとも、原因となった断路器は、特定の機器を電気回路から切り離すためのスイッチであり、走行中に操作する機器ではない。したがって今回の出火事故を、そのままリニア運行の不安に結び付けるのは適切ではない。しかし、こうした基本的な情報も含め、ＪＲ東海の発信が消極的であるため、不安の「火種」がくすぶったまま時間だけが経過しているのが現状だ。

本日　品川区試掘

2020年10月18日。ドドーンという音とともに、東京都調布市東つつじヶ丘2丁目の住宅街の生活道路が陥没したから試掘は仕方ない

　川崎市内で建設が進むリニア中央新幹線の工事を巡り、市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」は１１日、同市と同市議会に対し、ＪＲ東海にルート上のボーリング調査を行うよう申し入れることなどを求める要請書を提出した。

NEXCOの小畠社長が今日じきじきに住民に誤ったから　JR東海もうかつな事は出来ないはずだ

中止して四国新幹線建設に回してください

長野県阿智村の危険地区残土置き場問題の遺恨トラブル

燃え上がれ
燃え上がれ
燃え上がれ
リニア

リニューアル。

リニア中央新幹線の工事に関連し、長野県阿智村に計画されている残土の置き場に土石流の危険性があることがわかりました。
地元の村議会は、JR東海と県に異例の「抗議文書」を送るなど不信感を募らせています。
リニア計画の裏で一体、何が起きているのでしょうか？　（記者レポート）。
「こちらの公民館で行われる予定だった住民説明会は新型コロナの影響で急遽、延期となりました」。
阿智村の清内路地区。
JR東海が問題となっている残土置き場について住民に説明会を開く予定でしたが、新型コロナの影響で延期となりました。
村の北部、建設が進むリニア中央新幹線の計画路線の近くに位置する「クララ沢」。
JR東海は、この沢のおよそ2．5ヘクタールの範囲に、トンネル工事で出る20万立方メートルの残土を最高で23メートルまで盛る計画を立てています。

「このクララ沢に計画されている残土置き場の一部が土石流の危険があるエリアにかかっていたことがわかりました」。
住民説明会を前に計画地が土石流が発生する恐れのある地区「崩壊土砂流出危険地区」にかかっていたことが明らかになったのです。
（熊谷村議）。
「我々が質問をしなければ、できれば触れたくないということがあるとすれば非常に残念だなと」。
地元の阿智村議会でリニア特別委員会の委員長を務める熊谷義文議員。
3月末、議会はJR東海と県に対し、速やかな情報提供などを求める抗議文書を送りました。
クララ沢を残土置き場にする計画は5年ほど前から浮上しているものの、これまで危険性を伝える説明はなかったといいます。

（熊谷村議）。
「（危険性を）把握していた県やJRが今までの我々に対する説明会とかいろいろな協議をする場があったがまず一度もそのことについては触れられてこなかった」。
JR東海は取材に対し、「対策を実施することで安全な発生土置き場を造成」することができ、予定されていた説明会で「危険地区」についても説明するつもりだったとしています。
また、県も「対策をとれば残土置き場の設置は可能」との考えを示しています。
そもそも、「崩壊土砂流出危険地区」に残土置き場を作ることに、問題はないのでしょうか？　。
（平松教授）。
「崩壊が起きると下流に土砂が流れていくと被害を受ける危険性が高いという意味で地区指定がされる」。
砂防学が専門の信大の平松晋也教授はこう危険性を指摘したうえで、「基準を守って排水など必要な対策をすれば設置に問題はないだろう」と話します。
「指定されていないところにそういう盛り土をする方がベターだとは思うんですけど、もしそういう場所に盛り土を行うのであれば万全の対応策をとってもらえるとたぶん問題なくなるだろう」。

情報提供を求める村議会の抗議文書に対し、阿部知事は…。
「ホームページにも載せている情報ですよね、大変驚いたという状況ですね」。
（記者）。
「計画が決まったところで県の方から積極的に説明をやろうと思えばできるんじゃないでしょうか？　」。
（知事）。
「公開情報ですから別に隠す隠さない言う言わないという問題じゃなくて県としてそういうこととして説明するということに関してはやぶさかではありません」。
「危険地区」は以前から公開されている情報で、村も、そのことを認識していたのでは？　との立場を示す県。
一方の阿智村は、取材に対し計画が「危険地区」にかかることを知らなかったとしています。
今後は「住民と丁寧に話をしながら計画を見極めていく」としていますが、村と県との連携が上手くとれていないことが明らかになった格好です。
熊谷村議は、議会としても反省点があるとしたうえで、地元との信頼関係を保つために情報共有の在り方を見直してもらいたいと考えています。
（熊谷村議）。
「信頼性というのをまずもっていただいてこのことは指摘があるまでは話さずにおこうではなくて、積極的に説明をしていただけるとありがたいと思う」。
国内の交通体系を変える国家的プロジェクトという反面、沿線自治体の協力と理解が必要不可欠なリニア計画。
双方の信頼関係のためよりいっそう丁寧な説明が求められています。

朝の４時前から長文って