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トヨタ自動車の社員の男性（当時28）が2017年に自殺した問題で、自殺した社員の上司のパワーハラスメントと自殺との因果関係をトヨタが認め、遺族と和解したことがわかりました。

豊田章男社長が遺族と面会して直接謝罪したということです。代理人の弁護士によりますと男性は本社で勤務をしていた2016年４月から、直属の上司に「ばか」「こんな説明ができないなら死んだほうがいい」などと日常的に言われていました。

男性は休職を経て職場に復帰しましたが「死んで楽になりたい」などと漏らし、2017年10月に自殺しました。豊田市の労働基準監督署は自殺と業務に因果関係があったとして労災認定をし、トヨタは上司への対応を怠った安全配慮義務違反を認め和解しました。

解決金の金額は明らかになっていません。トヨタは「再発防止策を推進し、パワハラを断固として許さない姿勢のもと、風通しの良い職場風土を築くよう努力を続ける」とのコメントを出しました。

一方、遺族側は「大切な息子のことを考えると胸が苦しくなり、会いたい気持ちがこみ上げます」とした上で、「トヨタが本当に変わったといえるのか、今後も注視したいと思います」とコメントしています。