福島の絶対王者が「令和の下克上」を完結させた。優勝の瞬間、聖光学院ナインはマウンドで一つになって喜びを爆発させた。13連覇の偉業など頭になかった。とにかく部員全員でつかんだ優勝がうれしかった。校歌を歌い終えると一目散に応援席に駆けだし、控え選手と喜びを分かちあった。清水正義主将(3年)は「春に負けて良かった。紆余(うよ)曲折があったけど、やっと弱い自分を打破できた」。つらい3か月間を思い出すと涙が止まらなかった。
5月3日の春季県北支部決勝で福島商に敗れ、県内公式戦の連勝が49で止まった。16年5月22日、春季県大会準決勝で磐城に敗れて以来の敗戦は、決して偶然ではなかった。続く県大会2回戦でも東日本国際大昌平に敗退。負けることを知らないチーム内に不協和音が流れた。清水のもとには、「なんであいつが試合に出ているんだよ」といった不満をぶつけてくる者もいた。
5月3日の春季県北支部決勝で福島商に敗れ、県内公式戦の連勝が49で止まった。16年5月22日、春季県大会準決勝で磐城に敗れて以来の敗戦は、決して偶然ではなかった。続く県大会2回戦でも東日本国際大昌平に敗退。負けることを知らないチーム内に不協和音が流れた。清水のもとには、「なんであいつが試合に出ているんだよ」といった不満をぶつけてくる者もいた。