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全国大会に出場経験がある大分県日出(ひじ)町の小学校女子バレーボールチームで、50代の男性監督が女児に体罰を加えた問題で、暴力の有無を調べた県小学生バレーボール連盟(県小連)が、被害女児や保護者から事情を聴かず、監督やコーチらの話を基に「体罰なし」と結論付けていたことが分かった。
関係者によると、体罰問題は7月、日本小学生バレーボール連盟(日小連)に訴えがあり発覚。日小連は監督や被害女児に事情を聴くよう県小連に連絡した。だが県小連は監督やコーチと一部の保護者の聴取にとどめ、被害女児やその保護者に聴かずに10月、「体罰なし」と認定した。
被害者側は今月上旬に調査が一方的だとして再調査を求めた。日小連は県小連に再調査を依頼。再調査でもこれまで被害者側への聴取はないが、県小連幹部は19日、毎日新聞の取材に「もう調査は終わったと報告しようと思う」と話し、再び聴取がなされない可能性が高い。
この問題は日出町教委も調べており、被害者側の話を聴いた同教委は暴力を認定する方針。教育評論家の尾木直樹さんは「同調圧力が強い閉鎖的な状況で体罰が隠蔽(いんぺい)されるのは、いじめの構図と同じだ。被害者から話を聴かずに結論を出すのはありえない」と話した。