🏦 経済

非正規労働者は過去最多に 制度や待遇では「ボーナス」が不満
2020年10月13日 16時45分

総務省の労働力調査によりますと去年（令和元年）1年間の平均で、パートや派遣などの非正規労働者は、前の年より45万人増えて2165万人に上りこれまでで最も多くなりました。働く人全体に占める割合も過去最高の38.3％となっています。

一方で、厚生労働省の賃金構造基本統計調査によりますと、去年6月の残業代などをのぞく月給は平均で正社員が32万5400円、非正規労働者が21万1200円でした。

また、去年1年間のボーナスなどの平均額は、正社員が108万4200円、非正規労働者が22万4200円となっています。

「納得できない制度や待遇」はボーナスが最多
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」は、去年7月、全国の企業とそこで働く非正規労働者を対象にアンケート調査を行いました。

非正規労働者に対する調査では、回答した5574人のうち、「業務の内容が同じ正社員がいる」や「業務の内容も責任の程度も同じ正社員がいる」などと回答したのは1967人で率にして35.3％でした。
こうした人たちに「正社員と比較して納得できない制度や待遇があるか」を複数回答で聞いたところ「ボーナス」が37％と最も高く、次いで、「定期的な昇給」が26.6％、「退職金」が23.3％でした。

また、調査に回答した6224社の企業のうち、非正規労働者を雇用していたのは全体の72.9％にあたる4538社に上りました。
こうした企業に聞いたところ、「ボーナス」を支給しているのは正社員は83.3％、非正規労働者でみると雇用契約が6か月や1年などと決まっている「有期雇用」のフルタイムでは58.9％でした。

また、「退職金」を支給しているのは、正社員は72.1％、非正規労働者でみると「有期雇用」のフルタイムでは14.8％でした。