📖 創作･携帯小説

朝美だよね？！

ホントにネ申ッッッ
上手すぎる★
琴ｃ・・・切ないわ
HAPPYENDがいいなっ★
って、まだまだ終わらないよねｗｗｗ


頑張ってね★
あんま来れないケド・・・来たら必ずコメします

美咲＞朝美ッス☆

私が神なら世界中の人が神になっちゃうＹＯｗｗ
それはネタバレなので言えません！
あー、もう次書く予定のは出来てんだよね(早

有り難うッ！
頑張ります♪

初めて思ったかもしれない。
声が失われてから、初めて。

声が欲しい。

今思っていることを私の言葉で、
私の声で、愛里に伝えたい。

声なんて要らないって思ったけど、必要なんだ。
自分の思いを伝える時は、いつか必ずやって来るんだ。
来た時は、自分の声で伝えなければいけないんだ。
世界で一つだけ。
私の声で。
私自身の思いを伝えなければいけないんだ。

｢琴ッ…。琴は私の事恨んでるでしょう…？
沢山、沢山責めて…。琴は私の事を許さないでッ…!!｣

愛里。
違う、違うよ愛里。
それは愛里のほうだよ。
愛里が私の事を許しちゃいけないんだよ。

｢琴が、何て言おうとッ…、私は琴をもう恨んでなんか無いッ…!!｣


私が何もせずただ愛里を見つめていると、蒼井がノートとペンを出してくれた。
察してくれたんだ。
私が愛里に伝えたい事があるのを。
すぐに、書かなきゃ。

私はノートを開いて、今思ったことを全部書いた。
そしてそのノートを愛里に見せると、愛里の瞳から零れる雫の量が増えた。
一言、｢ありがとう｣と呟いて。
私も、沢山泣いた。
二人で枯れるまで泣いた。
自分の過去の過ちを悔いながら。
これからの事を考えながら。
私達は泣いた。

蒼井の呟いた言葉なんて気づかずに。



｢…俺も、言わなきゃな………｣



愛里。
ありがとう。
茜。
ごめんね。

私はこれから、
茜に恥ずかしくない生き方をしたい。

その時は、茜にみていて欲しい。



愛里、茜。
二人とも、大好きだから。

はじめまして。っていうか朝美、こんにちわー　　　　この小説ってほんとに朝美っぽいよ。あんたの友だちとしていつもそばにいるけど、あんたほんとにすごい・・・　　　　　応援してるよっ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

はるる＞ちょ、吹いたｗｗ
こんちはー！
あんたマジで来たのね…。
半分冗談かと☆
ありがとねー♪
あ、あとちょっとは改行しな！

6、｢孤独を背負った訳｣

あれから、私と愛里はちょくちょく会うようになった。
声がだせないから、いつも携帯のメモ欄に私は自分の言葉を書いている。
こんなにも声が出せないのが不便だ何て、今まで知らなかった。
筆談で伝わると思ってたけど、それじゃあ駄目なんだ。
声が、欲しい。

｢松田｣

いつもの屋上で、そんな事を考えていたら、また蒼井が来た。
構わないで、って言いたい所だけど、愛里の件で少し心を許した気がする。
…まだ、少しだけど。

｢屋上って松田のラッキースポット？｣

そう訊かれ、私は携帯を出した。
そして愛里との会話のように、メモ欄にこう打った。

『そういう訳じゃ無いけど、屋上が好きだから』

そう、屋上が好き。
晴天は、あまり好きじゃないけど。
少し雲がかかってる空の方が好きだな。

｢松田はこの間俺に声が出せなくなった理由教えてくれたじゃん?
だから今回は、俺の秘密を教えようと思って｣

蒼井の…秘密?
蒼井に秘密なんてあるの?
いつも明るくて人気者の、蒼井に。

｢俺の周りには人が集まってるだろう?　でも、俺そいつ等友達って思ったこと無い｣
｢!｣

その蒼井の言葉。
信じられなかった。
いつも、楽しそうだったのに。
笑顔で、周りの人達といたのに。

｢俺今まで友達って言える奴作った事ねーよ。誰にも心許した事無いから。
それでも人が集まるのは、俺が騒ぐからだよ｣
｢……｣
｢俺は、孤独背負ってるんだ」


蒼井が、孤独…?



｢長くなるけど、聴いて欲しい。俺が孤独を背負った訳｣

蒼井くんの孤独????
なんだぁ？？
気になりますなぁぁ

更新よろ★

美咲＞ちょっと彼にも色々ありまして；
よく漫画とかでありがちなパターンなのだけれど、そっちの方が私は好きなので！

有り難う!
頑張るよ♪

｢俺が5歳の時、父親が浮気して両親は離婚。
俺は母親にひきとられた。
でも父親の浮気のショックのせいか、毎晩男と遊ぶようになった。
家に連れ帰ってくる時も多かった。
そうしたら、当然子供は邪魔。
普通にアパートの外に追い出されたよ。
雨だろうと雪だろうと。
俺が熱出してもほったらかしだった。
それどころか熱出しても外に出される。
で、ある日母親のこんな言葉を聞いた。
『あんな子生まれてこなきゃ良かったのに』
…遊び相手の男に愚痴ってたよ。
その時からずっと思ってた。
『俺って要らないのかな』って。
…そしたら、人が怖くなった。
松田と同じだよ。
小学生の時は友達作らなかったし。
でも、そうするとどうしても自分は孤独になってしまう。
だから、周りに人を置いていた。
…でも、違うんだよな。
周りにどんなに人がいても、俺が孤独なのに変わりは無かった。
そんなことに気が付き始めた時、松田を知った。
何か、俺と似てる所あるなって｣



涙が出そうになった。
蒼井が今まで背負ってきたもの。
大きすぎたよ。


蒼井も私と同じだったんだね。

こんちわっ朝美　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　また来たよー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　というか朝美っていつ小説書いてるの　　　　　　　　　　　　　　時間あるの　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　おしえてね

はるる＞こんちはー！
はっきり言って時間は無い。
最近パソやる時間もないし…。
でも頭ん中で大体出来てるから後はちょいちょいって…(伝わらない!!)
まあテキトーですよ!!!

　
｢まぁそんな理由があったから松田にちょっかい出してた訳で、別に好奇心とかじゃ…｣

途中まで話して、蒼井は話すのを止めた。
そして急に戸惑った表情を見せた。
理由は分かってる。
私が泣いたから。

｢松田!?　また俺何かして…｣

慌ててそう言う蒼井に、私は首をふった。
違う。
蒼井は悪くない。
ただ、自分が凄く嫌になっただけ。
蒼井も、ずっと哀しい思いをしていたのに、それを知らずに蒼井をウザがってた自分が嫌になった。
苦しいのは自分だけって思ってた自分が嫌になった。
考え始めると、涙が止まらなくなった。


————今、言うべきかもしれない。
今言えなかったら、この先一生誰にも言えないかもしれない。


私はブレザーの内ポケットから携帯を出して、メモ欄に打ち始めた。


私のもう一つの｢声が出せなくなった｣理由。

『私が声を出せなくなった理由って、多分もう一つある。
…私ね、小6から猫を飼ってたの。ロシアンブルーのメイっていう猫。
すっごく可愛がってた。
友達はいなかったけど、動物は好きで。特に猫は大好きだった。
…でもね、中2の6月に、メイが病気にかかった。
病院に連れて行っても｢安楽死｣を進められて。
そんなの嫌だったから、ずっと私傍にいた。
でも、7月に……死んじゃったの。
凄く悲しかった。
そこで更に茜も………。
絶望したの。
世界に。
嫌で嫌でしょうがなかった。
…そのせいでもあるかな。
私の声が出なくなったのって。』



伝えた。
ちゃんと、伝えたよ。
もう逃げない。
まっすぐ蒼井の目を見て、携帯を見せる。
蒼井は少し驚いて、携帯を私に渡した。
その時だった。


身体が、暖かい。
蒼井にぎゅって、
抱きしめられた。
蒼井は何も言わなかった。
ただ、私を抱きしめた。
蒼井のぬくもりが心地よくって、
私は抵抗もせず、蒼井に軽く体重をかけた。

7｢逃げているだけ｣

暫く。
暫く抱きしめられていた。
そして、ゆっくり蒼井は手を離した。

｢松田も、2つあったんだな｣

…え？
松田｢も｣？
…蒼井も、2つあるの？
ただいい間違えただけ？
でも、こんな時にいい間違いなんかする？
蒼井ももう1つあるんだ。
孤独を背負った訳が。


｢…じゃあ、俺も話す。今ので分かっちゃったよな｣

少し笑いながら、そんな事を言った。
蒼井も話すんだ。
2つ目の、理由。

久しぶりに来たッｗ


なんかここの掲示板さ変なスレ増えたね。
朝美の小説を楽しみにしてる。
いつか更新するの待ってる。

朝美来ないよね･･･
朝美･･･寂しいな。
ｱﾀｼもここ全然来なくなったけどさ。


美樹も朝美も珪もいないなっちゃったね。

来ましたｗ

長い間放置してました。
ネタギレとか、部活とか、試験とか。
言い訳にすぎませんけどね…。

また、更新したいと思います。
今日はもう無理なので、また次から。
お願いします。

中学って大変だおね；


待ってるよッ!!
楽しみにしてんかんなｗｗ

美咲＞むきゃー←
こめありがとー♪

頑張るわ!!

｢ま、これはそんな大した事じゃねぇんだけどな。
……結構、グサッときた、かな……。

中3の時。
一人の女子がいてさ。
坂野美和っつうんだけど、すげえ可愛くて優しくて、みんなの人気者だった。
男子はみんな坂野に夢中だった。
でも、俺はピンと来なかった。
……人、怖かったしな。
ある日、俺坂野に告られたんだよ。
断るのも面倒だったからOKしたけどさ。
もで、きいちゃったんだよ。
坂野が誰かと電話で話してるのをさ。
その内容がひでぇんだ。
俺に告ったのは、ただ貢がせてくれそうだったから、って。
……結構ショック受けた。
また、人が怖くなった……｣


短いけどここまで＞＜

>もで、きいちゃったんだよ

もで？って何ですか

朝美久しぶり☆

てかかなり久しぶりだよねｗ
元気してたかー？
ウチは受験勉強何気頑張ってるよーｗｗ
中学大変だけどお互いがんばっていきましょ☆

んじゃ、また会える事を信じてまたね！☆

萌佳様＞誤字です；；
｢でも｣です!
何で逆にしてしまったんだろう……。

ちひろ＞久しぶりーー!!!
超元気もう元気すぎｗｗ
頑張って!!
私も中間頑張らなければ；
お互いね♪

ではではまたいつか!!(?)

人が、怖い。

それが蒼井の心情。

人に裏切られて、傷つけられて。
だから孤独を背負う。
誰にも心を許さない。

……それは……。


『逃げてるだけじゃないの?』



｢……は?｣



怒らせることを覚悟で書いた。
でも、本当にそう思ったから。
蒼井は、逃げてるよ。


『裏切られたから誰にも心を許さない。
それはただ逃げてるだけだよ。
人間皆が蒼井のお母さんや坂野さんみたいな人じゃない。
それを認めずに誰とも関わらないのは、おかしい。』

わーいッ!!!
更新されてるーｗ

琴ﾁｬﾝ、言いますねえｗｗｗ


頑張ってねん★
更新よろデス＾＾ｗ

美咲＞琴はわりとキッパリ言いますｗｗ

頑張るおー！
美咲も頑張って＞＜

｢っ……!!　うるせぇ!!!　お前に俺の苦しみが分かる訳ねぇだろ!?｣
『分からないよ。分かる訳無いじゃない。分からないから、こんな事言えるんだもん。あ、言ってないか。書いてるんだ。
分からないのは、蒼井が言わないからだよ。
……苦しみを一人で背負うからだよ。だから孤独なんだよ。』

蒼井は何も言わなかった。
ただ黙って俯いているだけだった。
私は携帯を握り締め、蒼井を見た。
さすがに、い過ぎたかという後悔と、それでも思ったことを伝えたという気持ちが私の中にあった。


｢……松田の、言うとおりかもしれない｣


ゆっくりと、蒼井が話し出した。

誤字発見。
9行目
×｢さすがにい過ぎた｣
○｢さすがに言い過ぎた｣

｢俺は、逃げていただけかもしれない。
人と向き合う事から、あの苦しみを忘れたくて逃げていた。逃れようとしていた。
……松田はちゃんと滝沢さんと向き合ったのに、俺は逃げてるだけ｣

蒼井は目線を斜め下にし、手をギュッと握り締めていた。
瞳は、少し潤んでるようにも見えたけど、あまり気にならなかった。

｢……母親に、会う｣

!!

｢母さん、今入院してんだ。
……アルコール中毒だけどな。酷過ぎたらしい。
俺はあんまり、気にしなかったけど｣


……蒼井、嘘ついた。

違うでしょう?
本当は気になってしょうがなかったんでしょう?
だって、気にしてなきゃ今入院してる事なんて、知らないでしょう?
その入院の原因だって、知らないでしょう?

過去の事があっても、蒼井は母親を憎めないんでしょう?

それでも母親に会いに行くと言った蒼井の勇気。
それは本当の事だね。

カチ、カチと携帯を打った。
メモ欄に打たれた4文字の言葉。
それを蒼井に見せたら、｢うん｣と返してくれた。



『がんばれ』

｢……お前何言っちゃってんの?｣

蒼井がこんな反応をするのも無理は無い。
私があの後打った言葉を見れば大抵の人はこういう反応をするだろう。

『私も行きたい』
｢いやいや、お前行ってどうすんの?　良い事ねぇぞ?｣

分かってる。
でも、どうしても放っておけない。
目を離したら、また蒼井は孤独を背負ってしまいそう。
途中で｢怖く｣なったら、きっと蒼井は引き返す。

｢……大丈夫だよ。俺は、もう孤独は背負わねぇから｣

そんな事言っても、人は気持ちに正直なんだよ。
……今まで孤独を背負っていた人が、そう簡単に一人でも大丈夫、何てなれる訳が無い。
そんなの私が一番分かってる。
愛里と和解しても、今はまだ友達を作りたいとは思わない。
まだ、時間が欲しいの。

｢……本当に、松田には……｣

少し笑って、前髪をクシャッとして蒼井は言った。

｢全部、お見通しか……｣

私と蒼井が、似てるからだよ。


｢……そうだよ。本当はまだ怖いよ。あの人に今更会ったとしても、何を話せばいいんだ。いや、それどころか門前払いかもしれない。
……怖くて怖くてしかたねぇよ……｣

カタカタ、手が震えてる。
……何だろう、このきもち。
胸の奥が、何か変。変だよ。


｢!!　ま…つだ……?｣


慌てた様子で私の名前を呼ぶ蒼井。
私は、蒼井を抱きしめた。

最初は驚いていた蒼井も、私の背中に手をまわした。


……あったかい、ね。

何となく琴と前作の好きでいてryの美羽のキャラがかぶってる気が…。
過去に何かを背負っている主人公が好きになってしまう。
あと明るい話なら大抵は主人公の親友は明るい姉御系。
ワンパターンの私；；

確かに...ｗ
美羽ﾁｬﾝを思い出す...♡

更新よろ★頑張ってねん


「好きでいていいですか？」←あってる??ｗ
読み返そうかしら...

美咲＞だよねｗｗ
いいの。暗い子がすきなのｗ

あってるよー!
何でそんな恥ずかしいタイトルにしてしまったんだろう……。
読み返してくれると嬉しくてはねます←

日曜日、蒼井のお母さんが入院してる病院に来た。
その病院は、汚く古く、何か出てきそう。とまではいかないけれど、かなり古い病院。
白、と呼ぶには相応しくない錆び色の、元は白い壁。
暗く、辺りがじめじめした所にぽつん、と建っている。

蒼井の手はまだ震えていた。
顔色も、あまり良くない。
やっぱり怖いんだ。

『蒼井、やっぱりやめ｢行く｣

私が携帯に打ち込み終わる前に、蒼井は返事をした。
蒼井が進むたびに地面の小石がじゃり、という。
蒼井の背中が、大きく感じた。

sire涼

201号室。母親が入院している病室。
その病室の前に立った。
……まだ、震えてる。
手が、足が、心が。
いきなり、左手が温かくなった。
誰かが、温めているような感じ。
松田が、手を握ってた。

がたがたしていた手の震えはいつの間にか止まり、少し落ち着いた。
もう、怖くない。


コンコン、と扉を軽く2回叩いた。
扉の横のプレートには｢蒼井澪｣と書いてあった。
俺の母親の名前。

静かに扉を開けると、ベッドが4つあった。
3つのベッドは空っぽ。
1つのベッドには、誰かが横になっていた。
｢あおいれい｣がいた。

……こう呼んでいいんだろうか。
俺は、まだあの人の子供なんだろうか。
もしかしたら、また新しい男を作っているかもしれない。
でも———……。


｢涼……?｣


あの人が俺の名前を呼んだ。覚えていたのか。
あの人の顔は、少し哀しげになっていった。
少し口を開いて、何かを言い出そうとしている。
何を言うんだろう。
｢帰れ｣か?　｢今更?｣か?　｢二度と来るな｣か?　
どっちにしろ、ろくな答えじゃないに決まってる。



｢涼……。ごめん、なさい……｣


……は?

sideなのにsireとやってしまった。
英語なんてしねばいいのに!!!

久しぶりに来たけど、うちのこと覚えて…ないよねｗ
覚えてなかったらスルーしてください！←

もうみんないなくなっちゃったと思ってたから…
朝美がまた小説書いてくれてて嬉しいな＾＾
また読みに来てもいいかな??

有紀＞ばか!!　覚えてるよ!!!
スルーなんて出来ないよ；；

ありがとう^^
有紀もまた書いて欲しい＞＜
良いに決まってるでしょ!
いつでも来てね♪

涼君ママ...
涼君戸惑っちゃってる感じ；；


更新よろ★
頑張ってねんッ!!!

美咲＞涼君戸惑うよー？ｗｗ
あったかいのには慣れてないからね；

頑張るよ！
ありがとー♪

｢あの人の浮気が怖かった……。あの人との子供のあなたも怖かった……。
他の男の人で怖さを間際らしかった……。
……酔った勢いであなたの事を要らないと言ってしまったのは、本当に後悔してた。何て事してしまったんだろうって……。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。
謝ってすむ問題じゃないって事はよく分かってる。でも、これだけは言わせて……。
ごめんなさい……｣



顔を俯かせて涙をぼろぼろ流して謝り続けている。
……こう呼んで、良いのか？
ずっと、こう呼びたかった。
でも、結局呼んだ事は無かった。不安でしょうがなかったから。
俺はこの人の息子なんだろうかって。

でも、もう良い。今は、胸を張って俺はあの人の事をこう呼ぶ。



｢もう良いよ。母さん……｣

side琴

病室から2人の泣き声が聞こえた。
私は扉に身体を寄せ、ズズ、としゃがんだ。
私の瞳からも、何かが零れた。
おかしいな、自分の事じゃないのに。
蒼井の事なのに、蒼井が救われた、からなのに。

どうして私が泣いているんだろうか。



｢涼ッ……ぅああああッ!!!!｣
｢母さッ…ん……ッ｣



あなたの不安、あなたの孤独、もう背負うことは無いね。
もう大丈夫。


あとは私の、声。

8、｢神様なんている訳が無い｣

あれから2週間が経った。
ちゃんと2人は話し合って、また新たな生活が始まった。
それから、蒼井の皆に対する態度が変わってきたかな。
何だか、優しくなった感じ。
……孤独を背負わなくなったからだね。

それに比べて、私はいつまで声を失ったままなんだろう。
愛里と話したい。
蒼井と直接話したい。
私の声を聞かせたい。
感謝の言葉を、言えたらな。

｢松田｣

沢山の人に囲まれ楽しそうに話していた蒼井は、いきなり私のほうにきて私の名前を呼んだ。
蒼井を囲んでいた人達は不思議そうな顔をしている。
それは当たり前か。
そういえば私前に蒼井を殴ったっけ。バッグで。
でも、みんな知らないんだ。
私と蒼井の間に何があったかなんて。
私と蒼井しか知らないんだよ。

……なんか、嬉しい？

｢ちょっと来て｣

涼君…よかったねっ！
感動してちょっと涙が…((

更新がんばっ!!
応援してるよ＾＾

有紀＞今すぐティッシュを用意しなければ!!←

ありがとー！
超頑張る!!

｢ありがとーな｣

屋上。
今にも雨が降り出しそうな少し黒い雲。
そんな場所で私は蒼井に礼を言われた。

『素直すぎてきもいなぁ。』
｢うっせぇ。人がせっかく礼を言っているというのに｣

蒼井がはは、と笑った。
私は声を出して笑う事は出来ないけど、自然と口角が上がった。

｢うん、やっぱ松田笑ってる方が可愛いよ｣



『うるさい。ばか。』


私はこう答えるしかなかった。書いてるだけだけど。
でも、顔はそむけ、携帯だけ蒼井に突き出した。
そうでもしなきゃ、わかっちゃうよ。蒼井に。

私の真っ赤な、顔。

side涼

あー、やばい。
何がやばいって、もう色々やばい。
松田が可愛いとか言うの実はすげぇ恥ずかしいんだけど。
しかも松田そっぽ向いて携帯だけ突き出すし。
でも若干見えてるんだよね。真っ赤な顔。
そんな頬を染められるとこっちまで赤くなるんですけど。
松田がそっぽ向いてて良かったよ。恥ずかしい。


人ってのはふざけたヤツばっかりだ。
ひとりになりたくないからって、好きでもないアーティストの話にのったり、行きたくも無い店に付き合ったり。
人にあわせて無理して笑ってる。
俺もその一人、かな。
でも、松田は違う。
誰にも左右される事なく、誰が何と言おうと動じない。
｢自分｣を持ってる。

俺を鞄で殴るヤツとかもはじめてみたし。
てか反応が楽しいかな。
もっと、見ていたい。
可能ならば、見ていたかった。


｢……もうすぐか｣

『何か言った？』


携帯を差し出す松田の手を軽く握り、俺は笑顔で言った。


｢何でもないよ、松田｣



あと、48時間。

このタイミングで番外編←
ずっと書きたかった愛里の話です＾＾



番外編「差し伸べられた手を」

｢愛里！　帰ろー｣
｢うん｣

滝沢愛里。17歳。
両親が医者で、勉強勉強ってうるさい。
親には家の病院を継げって言われてる。
言われなくても、そんな事は分かっている。
小さい頃から、刺す様な大人の目線。
｢足を引っ張るな｣と言っている様な喋り方。
小学校の時テストで80点を取ったら、晩御飯を出してもらえなかった。
苦しかったけど、しょうがない。
私は一人っ子だから、私が病院を継がなきゃ潰れてしまう。
私が頑張らなきゃいけないんだ。
ずっとそう考えていた。