📖 創作･携帯小説

ちなみにこの掲示板での名前はchocolaとしていますが、キャスフィにいたあいみーです。
二次創作は禁止のようなのでこちらにきました。
では、スタートです。



ー1* 繋がれた鎖

「 今日の塾はどうだった？
全部分かったの？麗奈ちゃん。」
能戸麗奈(のと れな)。
こんな会話をしていることは
大抵の家庭ではありえない。
なぜかと言われれば、麗奈は
まだ幼稚園、年長。
いわゆる「お受験ママ」の監視下の元厳しい教育を受けていた。

「うん、分かったよ。
あ、でもね、おうようもんだいが
ちょっとつまづいちゃった。
だから、今からやるね！」
無邪気な笑顔で返事ができたこのとき。
だって、私がつまづいていたときにお母さんがかけてくれた言葉があったから。
『麗奈ちゃんは何歳まで生きるのー？』
『えっとねー、ひゃくさい！』
『ふふ、そう。じゃあ幼稚園、小学校に中学校高校大学…。
全部合わせて、19年間しかないことを考えてみて。』
『うーん。うん！考えたよっ』
『100-19=？』
『…えっと、はちじゅう、いち？』
『ふふ。正解！じゃあ、このことをよく覚えててね。』
意味こそはよく分からなかったが
励ましてくれていることはわかった。

小学校の受験。
それを受けるにはまず面接をしなければならなかった。
「麗奈ちゃん、行きましょ。」
「はいっ、まま！」
お母さんはにっこり笑ってくれた。
「パパとした、練習のとおりにできるよね？」
「えっとねぇ。できるよー！」
その時のお母さんの笑顔は、きっと本物だったんだー。

ー1* 縛る母ーside*満子

【 合格通知
伊集院小学校の面接に
来てくださり、誠にありがとうございます。
この度、能戸麗奈様の合格を申し上げます。
つきましては、受験日時をお知らせ致します。
会場ーーーーー


その【会場】というところまで読んだ私は思わず全身が震えた。
能戸満子、29歳。
私は、この名前が嫌いだった。
【みつこ】、【みつこ】。
すごく古いようで、漢字だって
とくに綺麗じゃない。
結婚前なんて【黒川満子】だった。
すごく嫌で嫌で。
【みっこ】や【みつちゃん】など、あだ名を変えてくれる友達だっていた。
それでも、私はもっと【ジュリア】だの【くるみ】だのに憧れていたのだった。

そのうえ成績だって中の下だった。
悪いときは、ただの下。
だからこそ、麗奈ちゃんには麗奈という名前をつけて賢くなるよう育てているのだ。
「…麗奈ちゃん！
合格通知が届いたよ！」
「ごうかくつうち！？
めんせつ、うかったのっ！？」
麗奈が勉強中の手を止めて嬉しそうに振り返る。
「受かったのよ！
さぁ、本番の試験にむけてどんどん勉強するのよ！」
「うん！」
このときの麗奈は、まるで
私だけのお人形さんだった。
いつか、操り人形になっていく。
そんなことは考えてもいなかったー。

ー2* 切れないイト

「麗奈ちゃんー？
麗奈ちゃん！ご飯よ。」
「あっ、はいママ…。」
麗奈は勉強でへとへとになった頭を休めて一階のリビングへ降りて行く。
「そうそう。お隣の娘さんも
伊集院のとこの試験受けるって。
麗奈、絶対に負けないのよ？」
「えっ…」
(…れな？今、れなちゃんじゃなくてはっきりれな、って…。)
そんなことを考えているとまた
「れーな。もう…聞いてるでしょうね？返事は？」
満子の急な態度の変わりように焦りながらも答える麗奈。
「は、はいっ！
分からないところ、なぃ…から、
へーき……です。」
麗奈は、実は引っかかっている問題があった。
(でも、ママがいう『はんい』より、だいぶすすんだところだし。
でないよね。へーきだよ。)

ご飯も食べ終わり、満子が
「…お風呂、沸かしてくるね。麗奈ちゃん。」
そう言った。
(あ。あれ？ちゃん…って…)
麗奈がよくわからないながら部屋で漢字の勉強をしていると一階から聞き慣れた音が流れ出す。
ー電話だ。
「あっ、あー…。」
麗奈の家の電話は登録済の番号なら人の名前もでてくるタイプ。
登録済になっていたら出よう。
そう思って、麗奈はまた一階へとかけおりていった。

面白いです！
頑張ってくださいね

ボカロ大好きですっ♪
鎖の少女今聴いてます☆
頑張って下さい(≧∇≦)

コメントありがとうございます(//∇//)\n遅くなりましたが更新します

【ケイタ】
「あっ、ぱぱだ！」
カチャ…
「もしもし、ぱぱ？」
『レナ？…ママは？』
「えっと、今はおふろあらって…
あ、でてきたよっ」
『そうか？代わってくれ』
「うん…ままー！
ぱぱだよ。」
「・・・!?」
満子は真っ青な顔をしてこう言った。
「…あんたはなんで勝手に……！
ママはいないって言いなさいよ！！」