🐟 愛知釣り･漁･漁協

　小型船の名義を偽って漁船登録したとして、有印私文書偽造・同行使などの疑いで、愛知県漁業協同組合連合会の会長で小中山漁協（同県田原市）組合長の小川浄（きよむ）容疑者（６９）＝田原市小中山町八幡上＝らが逮捕された事件で、県警は１３日、新たに暴力団組員の森下弘美容疑者（６１）＝同県豊橋市多米西町＝を逮捕。逮捕者は計４人となった。県警は同日、小中山漁協などの家宅捜索を始めた。
　他に逮捕されたのは、指定暴力団山口組系組長の宮本利之（５０）＝豊橋市二川町＝と、小中山漁協事務職員の土屋美穂（５７）＝田原市小中山町＝の両容疑者。
　逮捕容疑では、４人は２０１１年５月３０日〜６月７日、宮本容疑者が所有する小型船舶を、小中山漁協の准組合員で漁船登録資格のある森下容疑者の所有と偽って必要書類を作成し、県に提出して登録させたとされる。小川容疑者が土屋容疑者に指示して書類を作らせたという。
　宮本容疑者は黙秘、小川、森下、土屋３容疑者は「事実は違う」「覚えていない」などと否認している。
　捜査関係者によると、宮本容疑者らは１１年１月ごろから大アサリの密漁を続けていた。密漁は２００回以上に上り、県警は、約２千万円の収益が宮本容疑者の組に流れたとみている。
　小川容疑者は１９９９年７月から小中山漁協の組合長を務め、０６年６月に県漁連会長に就任。県警は、小川容疑者が大アサリの密漁についても把握していたとみて、暴力団とのつながりも調べる。
　愛知県漁連の和出隆治・代表理事常務（６６）は「不正の漁船登録も暴力団とのつながりも知らなかった。逮捕に驚いている。１４日に緊急理事会を開いて対応を協議したい」と話した。
（中日新聞）