>>412
カウンセラーとして、引きこもりの支援にも長年たずさわっています。
あまり、というのがどの程度かによりますが、家族以外との接触がなく、その家族とも雑談はしない、という生活が長くなりますと、まず思考が飽和していきます。同じことや嫌なことを何度も繰り返し考え、何をしていても集中できなくなります。
その次に、興味関心や意欲の低下が起こります。うつ症状とは違い、ゲームなどができたり睡眠食事はとれるのに、他に何もする気が起きない、何にも興味がない、何も楽しく感じないとなります。
そして、最後に常識的判断ができなくなります。同居している年老いた母親が目の前で倒れても、おろおろするばかりで救急車を呼ぶという判断ができなかったであるとか、親が死んでも適切な対処がとれないなど、経験不足や刺激の不足による現実検討能力の低下が予想されます。その他に、他人が怖くなったり、イライラ感やネット等の依存など、困り事の表出や経過はさまざまです。
こう書くと脅しているようですが、上記の症状は、いくつになっても、何年引きこもっても、再び他人との交流を再開することで良くなっていきます。つらくて傷つきすぎて疲れたときは、安心して人との距離を空ける時間も必要です。休んで、体力が戻ってきたら、最初は怖いですが、少しずつ人との触れ合いを取り戻していくことが大切です。