■前哨戦から主演女優勢揃いの予感
秋華賞前にひと叩きできるレースが限られるため、どうしても過密化&高レベル化しやすいトライアル牝馬重賞。
そして今年も、これならローズSが本番でいいじゃん、といわんばかりの豪華登録メンバー。
ファンディーナを筆頭に、アドマイヤミヤビ、モズカッチャン、リスグラシュー、レーヌミノル…。
エエイ!わからんわ、上位人気をボックスで買ってマエ!と息巻くおとーさん、それでいいんですか?
どんなに高レベルな牝馬がそろった年でも、ちょくちょくやらかす穴馬がおるんでっせ。
クロコスミア、タガノエトワール、シャトーブランシュ…。
今年もていねいに穴馬たちの可能性を探ることから始めよう。
■穴女ファイルナンバー1 ラビットラン
角居厩舎所属のTapit産駒。
つまりマル外牝馬。
血統通りダートで勝ち上がり、このままいくかなと思いきや、前走中京の芝でどん尻強襲!怒濤の追い込み勝ちを決めて周囲を驚かせた。
この馬、先週小倉2歳Sを制したアサクサゲンキの姉で、母、祖母ともにスプリント寄りの産駒を輩出中。
一部には距離の不安を指摘する声もあるが、Tapitが距離の持つ種牡馬であることからも、1800はなんら問題ないとみる。
さらに血統を見ると、母系の影響がほぼ皆無(とくに祖母から上)の構成をしており、父の能力がそのまま出る使いやすい繁殖牝馬。
中京をこなせば、阪神は大丈夫。
問題は当日の勝ちタイムだろう。
■穴女ファイルナンバー2 ミリッサ
石坂正厩舎所属のダイワメジャー産駒。
シンハライトの下。
姉と比較するのはかわいそうでも、素質は一級品。
ただ姉同様、この系統は馬体が小さいのが玉にキズで、ひと夏の成長が絶対条件。
もし440キロ台で出てこられたら、相当面白い存在。
ダイワメジャー産駒だから、言わずもがな距離的にはトライアルが勝負レースとなる。
血統を見ると、なんとこの馬の母系も祖母から上は影響力皆無。
父次第でどんな産駒も輩出可能だ。
この仔の栗毛は父ダイワメジャー譲りに違いない。
■穴女ファイルナンバー3 タガノアスワド
五十嵐忠厩舎所属のネオユニヴァース産駒。
近親に芝での活躍馬はなく、この馬が出世頭になる可能性あり。
スピニングワールドの肌にネオユニという、主流とは言いがたい血統構成ではあるが、5代クロスのない健康アウトブリード指向で、北海道連戦による疲れは心配はなし。
それまで逃げ一辺倒だったのが、前走いきなり脚質転換&差しきり勝ち。
タイムも優秀、馬体も雄大、距離不安なしとくれば、本格化の兆しあり。
あとは鞍上・国分恭介騎手の奮闘次第ということになろう。
【日時】2017年09月12日(火)
【提供】YAZIUP