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　2024年2月、気候変動によると思われる異常気象や環境汚染による大気の悪化による影響が増大している。そのため、せっかくのタイ旅行で煩わしい思いをせず、一番快適に旅行できるのはいつなのかをあらためて考察してみた。

　まず、これまでの常識として乾季にあたる12月から3月がベストシーズンとして、今でも世界中からの観光客が訪れている。それは、基本的に変わることはないだろう。これ以上の気候変動が起こらない限り。

　しかし、雨が降らない(少ない)この季節は、バンコクなどの人口密集地や北部山岳部での野焼きによる大気汚染(PM2.5)が社会問題にもなっている。2月に入ってからもタイ政府は、PM2.5の数値が高いことで外出を控えるよう、在宅勤務を求めたほど。新型コロナ以降は、マスクの着用も当たり前になっている。しかし、雨が降ればこのPM2.5も解消する。

　今現在は乾季も終わり、そろそろ暑季に入ろうかとという気候だが、今度は日中の高温に注意が必要になってくる。タイ気象庁によれば、今年の暑季における最高気温の予想は、45度を超えるかもしれないと伝えている。そうなると日中の外出を控えるべきで、屋外を移動することもままならない。特に3月中旬以降から5月にかけて、こうした高温への注意が必要だ。また、雨が降らない日が続いたときは、PM2.5の数値が高くなる日もあるので、高温の中でマスクという最悪の事態になる。

　雨季は、5月下旬ころから10月末ころにかけての長い期間となるが、特に多雨になるのは8月中頃から10月末にかけて。洪水が各地で頻発するのも、この時期だ。ただし、南部ではこの雨季が12月近くまでと少し長くなる。やはり、旅先では雨が一番のやっかりものだろう。しかし通常は、雨季であってもザーっと降って、すぐに止むことが多い。日本のように何日も雨が降り続くということはまだ少ない。

　こうした季節ごとの特徴から考えると、5月から7月にかけての時期、つまり雨季の前半が今のタイでは一番快適に旅行できる時期ではないだろうか。もちろん、世界的な気候変動の影響を考えれば、上述した傾向もあてにならなくなる日もあるだろう。当然、移動するときや屋外では、直前に確認も怠らない方がいいだろう。