「安慶在線」(8月11日付)によると、安徽省桐城市のKTV(カラオケクラブ)で働く潘さん(19歳)は、ある日、ママから「鼻が醜い」と言われ、整形するよう命じられた。
最初は悪い冗談かと思ったが、「整形しないなら、出勤しなくていい」とまで言われ、しぶしぶ合意した。
すると翌日、合肥市から3人の美容整形外科医が店にやって来た。
早速ヒアルロン酸注射を打つことになったが、潘さんは費用と効果に不安があったため「1本だけでいい」と主張。
ところが鼻に2本、顎に2本の合計4本も打たれてしまった。
1本1,800元(約2万7,000円)なので、7,200元(約10万8,000円)を支払うことになった。
悲劇は、その日の夜に訪れた。
顔に激しいかゆみと痛みを感じた潘さんが鏡をのぞくと、鼻と額がひどく腫れていた。
顔貌が崩れ、食事するのも困難なほどだった。
2日後、近所の病院で診察を受けたところ「治療のしようがない」と言われ、大学病院へ行くも「2〜3日すればよくなる」と、突き放されてしまう。
そこで今度は合肥市の病院に行ったが、ここでも手に負えず、上海の病院を紹介された。
しかし、ここでもなすすべがなく、潘さんはいまだ後遺症に悩まされている。
記者がママを直撃すると、3人の医師とはネットで知り合ったが、所属の病院は不明。
施術は、潘さんが自ら望んだもので、あくまでも自分は悪くないという主張だが、「現在、医師たちと連絡が取れない」と話していることから、3人が医師免許を持っていたかどうかも怪しい。
中国では美容整形におけるトラブルが後を絶たないが、特にヒアルロン酸注射は、今年1月に遼寧省大連市で女性が失明するなど、被害が急増している。
この一件は、中国で横行する職場でのパワハラと、美容整形業界のずさんさの2つが重なった末の悲劇といえそうだ。
【日時】2016年08月18日(木)
【提供】日刊サイゾー