食事していると、足元に近寄ってきた飼い猫が「ちょうだいよ」とばかりに、前足で飼い主に合図する行動は、愛猫家であれば抗うことが難しいもの。
このとき、あなたの猫はどちらの手を使っていますか?北アイルランドのクイーンズ大学ベルファスト動物行動センターのデボラ・ウェルズ博士と、ピーター・ヘッパー博士らのチームは、44匹を対象に猫にも利き腕(足)があるかどうかを調査した。
実験では去勢・避妊手術済みのオス24匹、メス20匹を対象に、4種類の行動を行う際に、どちらの前足を使うかについて飼い主に3カ月間観察してもらい、それぞれの行動ごとに50回ずつ記録を取った。
観察した行動は、「階段昇降」「トイレに入るとき」「横たわるとき」と「三段式の給餌タワーからフードを取り出すとき」の4種類。
その結果、ほとんどの飼い猫に利き腕があることが判明。
しかも、利き腕は性差によって異なり、オス猫は左前足、メスの場合は右前足を使う場面が多かったという。
動物心理学者のデボラ・ウェルズ博士は、引き続き詳しい調査が必要だとしながらも、この違いは「性ホルモンに関係する可能性がある」と指摘。
そのうえで、利き腕がどちらであるかを知ることは、その猫のストレス耐性レベルを把握するのにつながるかもしれないと話している。
チームは以前、ペットの犬についても同様の実験を行なっており、その結果、左利きや両手利きの犬は、右利きの犬よりもストレスを感じやすく、臆病な傾向があることがわかったという。
【日時】2018年01月31日(水) 17:27
【提供】ハザードラボ