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今月5日放送のNHKドキュメンタリー番組「ETV特集・フェイクとリアル～川口 クルド人 真相～」が「偏向報道」などの批判を受け再放送が延期された問題が16日、同局の稲葉延雄会長の定例記者会見で取り上げられた。新聞社・通信社計5社から質問が集中。稲葉氏は「個別の番組に関すること」として質問に答えず、樋口大山コンテンツ戦略局企画管理センター長が回答した。主なやり取りは次の通り。

――再放送を延期し、配信を中止した理由は何か

「編成上の都合で再放送を延期し、合わせて『NHKプラス』の配信を停止した。より取材を深めた上で、改めてお伝えしたいと考えている」

――SNS上などで「偏向報道」だと批判が出ている

「さまざまなご意見が出ていることは承知している。そういうことも含めて、より取材を深めた上で、改めてお伝えしたい」

――新たな番組を制作するのか

「どういう形で放送するかは取材を踏まえた上だが、いまの段階で新しく番組を作り直すようなことを想定しているわけではない。そういうことも含めて検討している」

――現状では放送できない状態という認識か

「取材の詳しい過程については回答を差し控えたい」

――再放送の延期も配信の中断も重大なことだと考えられる。視聴者との契約上などから問題ないのか

「再放送を延期したことに合わせて、配信も整合性を取るため停止したということだ」

――具体的に何のトラブルがあったのか

「トラブルというより、より取材を深めた上でお伝えしたい。それ以上は取材の過程なので回答を差し控えたい」

――それでは再放送を止める理由になっていない印象を受ける

「取材を深めた上での放送をご覧いただければと思う」

――政治的な圧力があったのか

「ない。あくまでNHKとしての自発的な編集権に基づく判断だ。それだけを申し上げる」

――一度放送した番組を再放送に向けて新たに取材することは、よくあることなのか

「それほど多くはないが、再放送にあたって修正することはあることだと認識している」

【日時】2025年04月17日 07:00
【ソース】産経新聞