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小松大谷高の一般入試、7割不合格
推薦増で「狭き門」に、「本命」の公立受験に影響
今月1日に行われた小松大谷高(小松市)の一般入試で、受験生の7割超が不合格となっていたことが分かった。合格率は20%台とみられ、石川県内の私立高では異例の低水準となる。
同校によると、1月の推薦入試の合格者のうち、公立高を受験せず同校へ進学するとした生徒が多かったため、一般の枠を例年より縮小した。ただ、そうした事情を知らず受験した中学3年生の多くが「滑り止め」を失った格好で、「本命」の公立高を見直す動きも出ている。
例年の一般入試では7~8割が合格するが、今年は300人超が受験して合格者は80人程度にとどまった。
小松大谷高の教頭は取材に対し「推薦合格者で定員の枠がほとんど埋まってしまい、一般入試で多数の不合格者を出す結果になったのは事実だ」と話した。受験者数や合格率は公立高の受験が終了した後に公開するという。
同校の推薦入試は、合格した場合に入学を確約する「専願推薦」と、公立高も受験する「併願推薦」の2種類がある。
担当者によると、今回は併願で合格したにもかかわらず「公立高は受験しない」との意向を示した生徒が多く、推薦だけで定員の300人近くが埋まる見通しとなった。このため、一般合格者の数を絞らなければ定員オーバーとなる恐れがあり、枠の縮小を決めたという。
一般入試で不合格となった生徒の中学校や保護者からは「事前に教えてくれれば受験しなかった」などと学校の対応に不満の声も聞かれるが、小松大谷高の教頭は「一般入試の出願が締め切られた後に判明したため、周知ができなかった」と説明。来年以降の入試制度について「何らかの対応を考えていかないといけない」と語った。