産経新聞
2023/8/17
【妹を○した犯人と対峙した115分 身勝手な男を変えた兄の一言】
より抜粋
面会は当初の2回は20分間で、その後は15分間。
身の上話、家族との関係、拘置所での生活などを話すうちに、事件や裁判に関する質問にも少しずつ答えるようになった。
雄介さんは面会を終えるたびに、そのやりとりを書き起こした。
《宮本さんはなぜ犯行を認めないのか》
《認めてないわけじゃない。私ですよ。その点はあらがっていません》
《罪に向き合っていない》
《お兄さんはそう言うけど、私はもう2年もここにいるんですよ。誰よりも向き合っていると思っています》
《事件を起こして、真優子や遺族、自分の家族に思うことはあるか》
《ないです》
裁判で弁護人は無罪を主張したが、アクリル板越しの会話は宮本受刑者は「犯人」だということが互いの前提。
自尊心が強く、どこまでも自分本位で、他人の気持ちを理解するような心はないのではないか。
雄介さんが抱いたのはそんな印象だった。
しかし、4日後に控訴審判決を控えた7月6日、「最後かもしれない」と臨んだ7度目の面会。
いびつであっても築いてきた関係を踏まえ、雄介さんは心情に訴えかけた。
被告の目に涙が
「あなたがのうのうと生きるのは許せないが、内省がない中で仮に○刑になっても罪を償ったとは思わない。僕も真優子に心配をかけないよう変わる努力をするから、一緒に変わりましょうよ」
時間ぎりぎりまで言葉を重ねると、突然宮本受刑者の目に涙が光るのが見えた。
「取り返しのつかないことをしたと思っています。申し訳ないです」
控訴を棄却した同月10日の控訴審判決を受け入れ、確定した。
謝罪は表面的なものだったかもしれない。
何を言われようと、許すつもりは毛頭ない。
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