本サイトでは繰り返し指摘してきたが、2019年の北海道知事選で鈴木氏を擁立したのは当時官房長官だった菅首相で、自民党の北海道連が推した国交省北海道局長を蹴って強引に鈴木氏を押し込んだのは有名な話だ。そもそも、わずか17日間と期限を区切った4都府県への最初の宣言発出の際も菅首相は「もっと短くしろ」と主張していたほどで、その後も恐ろしいことに〈4都府県への宣言を11日の期限通りに解除することに固執〉(同前)していた。つまり、菅首相は宣言対象地域を減らすことしか頭になく、鈴木知事はそのアシストに回ったのだ。
鈴木知事の「菅ファースト」はこれだけではない。そもそも北海道は4月中旬から感染者数が右肩上がりとなっており、5月2日には326人と過去最多を更新。「このままでは医療崩壊が起こる」という声があがっていた。ところが、鈴木知事はすぐさま動こうとせず、5日午後になってようやく「まん延防止等重点措置」の適用を政府に要請した。だが、この鈴木知事が政府に要請をおこなった5日というのは、午前中に札幌市で東京五輪のマラソンのテスト大会が実施されたその日。ようするに、鈴木知事がテスト大会の開催を待って要請をおこなったのはミエミエで、道民の安全を守ることよりも東京五輪を強行開催したい菅首相を優先させたというわけだ。
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