🛫 航空・船舶

空港のゲートで両手を上げて１回転することで不審物を探知するボディ・スキャナー装置。衣服を透過するミリ波を人体に照射しているものだが、身体のどこまで調べることが可能なのか。機器の管理を行う関係者に話を聞いた。
＜空港職員に裸を見られることはない＞
まず、機器を操作する職員に裸を見られている心配はないので安心してよいとのことだ。
ボディ・スキャナーによって取得されたデータは、解析後に表示する段階で抽象化し、仮想の人体画像に置き換えられて表示される。つまり、職員が見ている人体の画像は実際のものではなく、コンピューターによって抽象化された仮想の画像だということだ。
ここまでのことは、知っていた人も多いかもしれない。
では、もし抽象化作業をせず画像をそのまま表示したらどうなってしまうのか。空港職員が目にする画像は抽象化された仮想のものだが、コンピューターが取得している情報はどこまでのものなのか、話を進めてみた。
＜男女の区別が可能。性器の形状までも。＞
スキャンしたデータは、色の判別はされないものの、形状はミリ単位で把握されている。ボディ・スキャンを受けた人達が最も気になるのは、下半身の形状の情報がどこまで取得されたかという点だろう。
このことに関して、ミリ波は衣服を完全に透過するため、下半身の部分については下着も透過され、その下にある性器の形状まで把握できているという。
ふくらみだけでなく、くぼみの形状もミリ単位でデータとして取得されるため、女性でも性器の形状まで解析されるということだ。
抽象化せずにそのままの画像を出力して空港職員が目にする仕様に変更した場合、色はつかないため全裸写真とはならないが、男女ともに性器部分の凹凸がくっきりと表示され、かなり恥ずかしい画像になることが明らかになった。
衣服を普通につけたままでボディ・スキャンを受けるため、多くの人は何も感じることなく、若い女性でも両手を挙げてくるっと簡単に１回転しているが、衣服を完全に透過されて下着の下の性器の形状までコンピューターが把握しているという事実。
コンピューターには人の心がないため特に問題はないということであろうが、衣服をつけていても簡単に裸の情報が取得されてしまうという点には、一抹の不安を覚えざるを得ない。