あなた方クリスチャンにお願いしたいのは、バイブルを読まれる際に何もかも神学的教義に合わせるような解釈をなさらぬことです。霊的実相に照らして解釈しなくてはいけません。存在の実相が霊であることが宇宙のすべての謎を解くカギなのです。イエスが譬え話を多用したのはそのためです」
牧師「神は地球人類を愛するがゆえに唯一の息子を授けたのです」
と述べて、イエスが神の子であるとするキリスト教の教義を弁護しようとする。
「イエスはそんなことは言っておりません。イエスの死後何年も経ってから、例のニケーア会議でそんなことがバイブルに書き加えられたのです」
牧師「ニケーア会議?」
「西暦三二五年に開かれております」
牧師「でも、私が今引用した言葉は、それ以前からある“ヨハネ福音書”に出ていました」
「どうしてそれが分かります?」
牧師「いや、歴史にそう書いてあります」
「どの歴史ですか」
牧師「どれだかは知りません」
「ご存じのはずがありません。一体バイブルというものが書かれる、その元になった書物はどこにあると思われますか」
牧師「“ヨハネ福音書”それ自体が原典です」
「いいえ、それよりもっと前の話です」
牧師「バイブルは西暦九十年に完成しました」
「その原典となったものは今どこにあると思いますか」
牧師「いろんな文書があります。例えば……」
と言って一つだけ挙げた。
「それは原典の写しです。原典はどこにありますか」
「バイブルの原典はご存じのバチカン宮殿に仕舞い込まれたまま一度も外に出されたことがないのです。あなた方がバイブルと呼んでいるものは、その原典のコピーのコピーの、そのまたコピーなのです。おまけに原典にないものまでいろいろと書き加えられております。
初期のキリスト教徒はイエスが遠からず再臨するものと信じて、イエスの地上生活のことは細かく記録しませんでした。ところが、いつになっても再臨しないので遂に締めて、記憶をたどりながらイエスの言ったことを記録に留めたのです。イエス曰く……と書いてあっても、実際にそう言ったかどうかは、書いた本人も確かでなかったのです」
牧師「神は地球人類を愛するがゆえに唯一の息子を授けたのです」
と述べて、イエスが神の子であるとするキリスト教の教義を弁護しようとする。
「イエスはそんなことは言っておりません。イエスの死後何年も経ってから、例のニケーア会議でそんなことがバイブルに書き加えられたのです」
牧師「ニケーア会議?」
「西暦三二五年に開かれております」
牧師「でも、私が今引用した言葉は、それ以前からある“ヨハネ福音書”に出ていました」
「どうしてそれが分かります?」
牧師「いや、歴史にそう書いてあります」
「どの歴史ですか」
牧師「どれだかは知りません」
「ご存じのはずがありません。一体バイブルというものが書かれる、その元になった書物はどこにあると思われますか」
牧師「“ヨハネ福音書”それ自体が原典です」
「いいえ、それよりもっと前の話です」
牧師「バイブルは西暦九十年に完成しました」
「その原典となったものは今どこにあると思いますか」
牧師「いろんな文書があります。例えば……」
と言って一つだけ挙げた。
「それは原典の写しです。原典はどこにありますか」
「バイブルの原典はご存じのバチカン宮殿に仕舞い込まれたまま一度も外に出されたことがないのです。あなた方がバイブルと呼んでいるものは、その原典のコピーのコピーの、そのまたコピーなのです。おまけに原典にないものまでいろいろと書き加えられております。
初期のキリスト教徒はイエスが遠からず再臨するものと信じて、イエスの地上生活のことは細かく記録しませんでした。ところが、いつになっても再臨しないので遂に締めて、記憶をたどりながらイエスの言ったことを記録に留めたのです。イエス曰く……と書いてあっても、実際にそう言ったかどうかは、書いた本人も確かでなかったのです」