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韓国政府は、新型コロナウイルス感染症の拡散により準戒厳状態に陥っているベトナムにワクチン支援をするという方向性であることが確認された。国内で確保されたワクチン量が十分だという判断による、人道主義的支援である。これにより、ベトナムへのワクチン支援は、ムン・ジェイン（文在寅）大統領による「ワクチン・グローバル・ハブ構想」の第一歩となりそうだ。

きょう（10日）韓国の新聞社“ヘラルド経済”の取材によると、先月ベトナム政府からワクチン支援要請を公式に受けた韓国政府は、このことに対する論議を経た後、ワクチン支援をする方向に重きを置き、話合いを進めている。韓国政府は支援時期を「国内の2次接種率が70～80%を超えた時」として準備しているものとみられる。文大統領は「10月の2次接種70%」を約束している。またベトナムへの支援量は、200万～300万回分であることが有力視されている。

ベトナムは最近デルタ変異株が急速に拡散したことで、ホーチミンなど一部の都市では外出禁止令が発令されている。武装した軍人たちが通りに配置されるなど、状況は深刻である。先月8日基準で、ベトナムの一日の新規感染者数は1万2680人である。一方、同日の基準で2次接種を終えたベトナム国民は3.8%にすぎない状況である。

このような状況の悪化により、ベトナムに進出している韓国企業もダメージを受けている。ベトナムには4000社以上の韓国企業が進出していて、在ベトナム韓国人も18万人に達している。ことし7月には在ベトナム韓国人1人が死亡したことで、ベトナムの韓国人コミュニティでは不安が高まっている。ファム・ミン・チン ベトナム首相は今月3日（現地時間）ベトナム北部にあるサムスン電子の生産工場を訪れた場で、韓国に対してワクチン支援を要請している。

コロナ事態以降ベトナムが韓国による最初のワクチン支援国になったのには、このような状況が考慮されたものとみられる。