>>735続き
4月解散総選挙の可能性が極めて高い理由
支持率下落現象を幾度なく乗り越えてきた与党自民党であるが、来年は試練が待ち構えている。先程も申し上げた通り、衆院の任期満了は来年10月であるためにそれまでに解散が行われることは確実である。問題はそのタイミングだ。①1月冒頭解散説 ②予算成立後 ③通常国会会期末 ④都議選ダブル ⑤任期満了 の5つのシナリオが考えられるが、①はコロナ感染拡大終結が見通せない為に解散を打ち込む事はまずありえない、③④は公明党が嫌悪する時期である為に可能性は極めて低い。となると②か⑤の二択に自然と絞られてくることになる。
しかし、昨日に入り状況は更に一変した。立憲民主党所属の羽田雄一郎参院議員が亡くなられたことにより、来年4月25日には補欠選挙が行われることとなった。現時点では衆院北海道2区、参院長野県選挙区の2か所となる。更に河井杏里氏が失職すれば参院広島も含め「トリプル補選」となる。
現在の情勢を分析するに、北海道と長野は野党勢力が強い為に自民党は極めて不利な戦いを強いられるだろう。2敗する可能性が高い。(広島は自民勝利か)
自民党は昨年のW補選でも大阪では日本維新の会、沖縄ではオール沖縄系の候補に敗れ2敗しており、補選連敗を避けたいのは執行部の本音ではないか。
更にここで4月の補選で負ければ、7月の都議選、9月~10月の衆院本選で野党側の勢いが増すことは確実だろう。
つまり、与党側の被害を最小限に抑える為に補選のタイミングで衆院選を打ち込むシナリオが浮上したといえるのではないか。いくら立憲民主党の支持が伸びないと言えども、内閣への不信感が増し更には「野党共闘」の体制が進めば全国70近く存在する与野党接戦区で与党側が惜敗する可能性も否めない。
最早自民党側は「守りの選挙」を強いられるだろう。政権への被害を最小限に食い止め、そして9月の自民党総裁選で菅氏が再選するには、「4月25日投開票」の可能性が最も高いのではないか。