「ニーズの変化に対応した施設にしていきたい」
7年ぶりの大規模な改装が進んでいる大型ショッピングセンター(SC)のイオンモール広島府中(広島県府中町)。集客力の向上に向けて「西日本最大級という施設の規模を生かす」と強調する。来年の春から秋にかけて、さらなるリニューアルを検討していることも明らかにした。
―改装オープンを9月から順次始めています。大規模改装の狙いは。
2016年に完成した増床棟の再構築が主な狙いだ。新規出店や元々あった店舗の売り場を広げる形で、生活雑貨など日々の暮らしに必要な商品の充実を図る。
同時に新たな発見ができる構成にしたい。例えば、大創産業(東広島市)が展開する100円ショップのダイソーやスリーピーなど3ブランドの複合店が中四国地方で初出店した。施設の大きさを強みに中大型店を取りそろえ、好みの多様化にも対応する。
―テナントを一新するだけでなく、テラスエリアや子どもの遊び場を新設するのはなぜですか。
ゆっくりと過ごしたりコミュニケーションを取ったりできる場所を設けると、消費行動にもつながる。その場所で何かが売れるわけではないかもしれないが、イオンモールに行ってみようという気持ちになったり、満足度が上がったりする環境にする。
―リニューアルは来年2月まで続きます。
今回は一連のリニューアルの第1段階と位置付けている。来年の春から秋にかけ、第2段階としてさらなるリニューアルも検討している。詳しくは言えないが、エンターテインメント性を重視した今までとは違う仕掛けをしていきたい。
―おおむね6、7年の間隔で大型リニューアルをしてきました。中長期的にどのような施設を目指しますか。
遊んだりサービスを受けたりといった、リアル店舗ならではの体験型の消費がこれからの商業施設の主軸になると考えている。今後のリニューアルでは、そうした面を意識していきたい。