>>974
普通、お薬といえば飲み薬をイメージすると思います。飲み薬は、お薬として慣れ親しんだ剤型です。
ところが、特に男性ホルモンのうち「テストステロン」の場合は、体内の血中へ回る前に肝臓で全て分解されてしまうので、
テストステロンを飲んでも肝臓に負担をかけるだけで効果がありません。
ですから、性ホルモンを飲み薬にするときは、肝臓に分解されにくい化合物にします。
そのため、飲み薬で性ホルモンの補充効果を出すには、肝臓で分解されてしまうロスを考えて、多めに服用せざるを得ません。
かといって多量に服用すると、肝臓へ負担をかけてしまうジレンマに陥ります。
近年は、例えば肝臓に負担をかけない内服の男性ホルモン製剤もありますが、本邦では承認されておらず、
食事との相性などから日本人では血中濃度の上昇が安定しないという指摘もあります。