試合まであと1週間あまりとなったこの日は、怪我のないよう短時間集中型に特化。まず試合基本、型の稽古で体を慣らすと、ビッグミット、1分ラッシュ、また30秒ラッシュなど短時間での突きと蹴りの連打で一瞬も休まず全力で各セット数をこなした。師範である父・武久の檄にミットを打ちながら大きく気合を入れる入来、始終、破壊力とスピードは落ちることはなかった。
次に怪我を防ぐため相手の全身に防具をつけさせスパーリングのセット数もこなし約3時間の稽古が終了した。
あとは試合まで各選手が所属する道場(東京城南支部に21個所の道場)で調整を行う。
稽古後、入来に調子について聞くと「怪我もなくここまで練習できた。あとは全力でいくだけです」と調子は良い様子。
先月16日にワタナベジムで元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志にパンチの特訓を受けたことについては「パンチ力は全体的に少し上がったと思います。ボクシングと空手では打ち方など違う点がありますが、指導頂いて突きと体幹がしっかり一致した感覚がありました。ボクシングと空手の打ち方をうまくミックスさせて、その感覚でストレートを主に磨きました」と答えた。
内山のダイナマイトパンチ伝授でパンチ力は伸びたようだが、期間が短いため「試合でそのパンチが出れば」とも答えた入来。空手流ダイナマイトパンチは果たして火を吹くか。
[匿名さん]
2014年の全世界大会、2015の全日本大会と決勝で島本雄二(27=広島支部)に勝ちを譲った入来だったが、昨年の全日本では決勝で島本を破り初優勝、今回連覇を狙う入来だが、島本のコーチを3年前から受けている元世界王者の鈴木国博氏(新極真会・厚木赤羽支部長)は「入来がパンチ力が少し上がったのは素晴らしいこと。島本も伸びてます。仕上がりを楽しみにしていて下さい」と全日本奪還に自信をのぞかせた。
両者の対戦成績は5勝1敗で島本。今回両者が決勝まで勝ち上がれば7戦目となる。勝者は果たしてどちらか。
[匿名さん]
【新極真会】18歳の新女王誕生、中量級の南原が重量級破り初優勝
ツイート
2017/10/16(月)UP
eFightの試合動画
試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。
持ち前の突きの威力と回転力を生かし、重量級の久保田(右)を破り全日本を初制覇した南原(左)
NPO法人全世界空手道連盟 新極真会
「第49回オ−プント−ナメント全日本空手道選手権大会」(2日目・最終日)
2017年10月15日(日)東京体育館
▼女子決勝戦
〇南原朱里(18=福岡支部)
再延長 判定3-0
●久保田千尋(20=久保田道場)
※南原が初優勝。
南原は2015年の全世界選手権(無差別)に大会最年少の16歳で初出場。身長154cm、体重53kgの小柄な体格で決勝戦まで勝ち上がり、いきなり準優勝を飾って一躍注目を集めた。その後は結果が出せずに苦しい時期が続いたが、今年7月にカザフスタンで開催された全世界ウエイト制選手権女子中量級で復活の優勝。体重別の世界女王となった。
[匿名さん]
島本雄二が合わせ一本勝ちで3度目の優勝、入来との5度目の決勝対決を制す
ツイート
2017/10/16(月)UP
eFightの試合動画
試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。
上段回し蹴りで入来(右)を追い込んでいき、技ありを奪った島本(左)
NPO法人全世界空手道連盟 新極真会
「第49回オ−プント−ナメント全日本空手道選手権大会」(2日目・最終日)
2017年10月15日(日)東京体育館
▼男子決勝戦
〇島本雄二(27=広島支部)
合わせ一本勝ち 延長戦 51秒
●入来建武(22=東京城南川崎支部)
※島本が全日本選手権3度目の優勝。
体重無差別での日本一を決める全日本空手道選手権大会の決勝戦は、島本と入来で争われた。島本は2012・2014年の王者で、入来は2016年の王者。
島本は他にも体重別の全日本ウエイト制選手権(2011・2012年)、同じく体重別の全世界ウエイト制選手権(2017年=ともに重量級)、そして無差別の全世界選手権(2015年)と新極真会の主要4大会を制覇する“グランドスラム”の史上3人目の達成者である。
両者はこれまで6度対戦しており、5勝1敗で島本が勝ち越している。決勝での対戦は2014・2016年の全日本選手権、2015年の全世界選手権、そして2017年の全世界ウエイト制選手権と今回で5大会連続となった。
両者ともに突きと下段回し蹴りの応酬。島本はタイミングよく前蹴りも繰り出して、入来との間合いをとる。入来は突きと下段でラッシュを仕掛けるが、島本も一歩も退かずに打ち合い、蹴り合う。
本戦の判定は0-0となり、延長戦へ突入。島本の左下段回し蹴りで棒立ちとなった入来に島本の左上段回し蹴りが決まり、追撃の突きと下段で入来は力なく後退。もう一度右上段をもらい、さらに島本の左上段回し蹴りで入来が場外へ出たところで技ありとなった。
島本は攻撃の手を緩めず、突きと下段と前蹴りで入来を下がらせると右内回し蹴りを入来の顔面にヒットさせ、技ありを追加させて合わせ一本勝ちで3度目の全日本選手権優勝を飾った。
[匿名さん]