4/28(火) 11:51配信朝日新聞デジタル
検問開始前、辰巳第1パーキングエリアには多くの車が集まっていた=2020年4月25日午後9時16分、東京都江東区、加藤諒撮影(ナンバーを画像処理しています)
東京都心の首都高速道路で、夜な夜な騒音をまき散らして暴走しながら周回を繰り返す「ルーレット族」が活動を活発化させている。新型コロナウイルスの影響で時間を持て余し、外出自粛によりガラガラの首都高に繰り出しているようだ。警視庁は警戒を強めている。
【動画】首都高に集まる「ルーレット族」の若者たち
小池百合子知事が「ステイホーム週間」を呼びかけた、大型連休初日の25日午後9時ごろ。首都高辰巳第1パーキングエリア(PA、東京都江東区)は、50台弱分の駐車スペースが70台ほどの車であふれかえっていた。関東各都県のナンバープレートを付けたスポーツカーなどが、低いエンジン音をうならせながら出入りを繰り返した。
車外に集まって話し込む姿もあちこちで見られた。さいたま市の男性(27)は5台ほどで連なって走り、1周の早さを競うという。「一般車が減って走りやすくなった」。愛車は英アストンマーティン社製のスポーツカー。時速200キロ超を出すこともあるという。
埼玉県和光市に住む大学4年の男子学生(22)は2学年下の彼女と見物に来た。授業もアルバイトも飲み会もない。「暇すぎて頭がおかしくなりそう。ドライブしかやることがない」
国土交通省のまとめでは、7都府県を対象に緊急事態宣言が出た7日以降、首都高の交通量は減少傾向が続いている。対象が全国に広がった後の25日は前年の6割に。一方、ルーレット族は増加の一途といい、警視庁は取り締まりに力を入れる。