カムチャツカ半島では、南東部に位置するズーパノフ火山から活発に噴気が立ち上るようすが観測された。
人工衛星による観測でも、地表の高温異常域が確認されており、ロシア科学アカデミー火山地震研究所(IVS FEB RAS)カムチャツカ火山噴火対策チーム(KVERT)は、近く爆発的噴火が起こるおそれがあるとして、警戒を呼びかけている。
KVERTによると、カムチャツカ半島では東部の火山帯に位置するシベルチ山、最高峰のクリュチェフスカヤ山、その南のベズイミアニ山に加えて、千島列島のエベコ山で引き続き噴火が相次いでおり、航空コードは危険度が2番目に高いオレンジ色を維持している。
今回、噴気が観測されたのは、半島北東部の火山帯よりずっと南に位置するズーパノフ山(標高2958メートル)。
54年間の活動休止を打ち破って2013年10月に短時間の噴火が発生。
以来、毎年のように中規模程度の噴火が発生し、火山灰を降らせているが、2016年秋以降は再び平穏状態を保っていた。
今月17日、遠方からの火山監視カメラによって山頂から活発に噴気が立ち上っているのがとらえられ、地球観測衛星の赤外線観測装置でも、地熱の異常な高まりが確認されたことから、KVERTは近く爆発的噴火が起こる可能性があると発表した。
【日時】2017年09月19日(火) 12:02
【提供】ハザードラボ