>>18 民主主義はかんたんには実現しない。革命が起きたフランスとやらも、結局は「グランゼコール」をはじめとした階級社会。
教育制度の上では、日本よりも階級社会。
民主主義社会では「経済的階層」を変えるには教育であるといふのは常識だが、「複線型教育制度」は、階級の維持に貢献する。
たとへば靴職人の息子が賢かったとして、グランゼコールを出たとする。
しかしグランゼコール出の社会は、エスタブリッシュメントで占められており、彼らの文化があり、労働者階級出自のものの考え方ではわたっていくのがむつかしいだらう。
さうなれば彼は別の方面に転向せざるをえないが、その時点で、職人世界に戻ろうにも、
労働者階級の多くは、複線型教育制度で、既にみっちりと実業教育を受けているし、しかも彼らにはそれなりのプライドがあるので、
裏切ったあげく戻ってきた人を歓迎しないだらう。
そのリスクがあるため、靴職人も、容易に階級からの脱出をよくはおもはないだらうし、
このような力学によって、階級社会といふのは続いていくのである。